合宿1日目3-in氷帝 ページ18
暫く歩くこと3分、氷帝学園のコートに到着する。だが又もや中に入れずに様子を伺いつつうろついていると、誰かが此方に近付いてきたのでサッと背筋を伸ばす。ややあって、私の目の前にやってきた人物は、何とさっきのナイスボイスだった。よく見るとイケメンである。あ、泣きぼくろ発見。
『こんにちは、青学の陰野Aです。あの』
「話は手塚から聞いてるぜ。お前、テニス部に関係無いのに連れて来られたらしいな」
『な、何でそれを...!』
「奴に聞いた。アイツ、悪気なんざ全く無いみたいだぜ、アーン?」
『ええええ...まぁ、手塚くんですし...(アーンって何だ)』
「お前、苦労してんだな」
肩に手を置かれた。ナイスボイスって意外と良い奴だったんだ!とじーん...と感動すると同時に漠然と『この人と友達になりたい』と思った。早速行動に移す事にする。
『あの、貴方のお名前は...?』
「アーン?...跡部景吾だ(...コイツ、俺様の名前を知らねぇとはな、)」
『跡部さん、宜し「さん付けは止めろ」...じゃあ跡部様?』
「何でそうなるんだ...名前で良い」
『は、』
「俺様に従え!」とでも言いそうなオーラ全開の奴が何を言っているのかさっぱり分からない。どうした跡部様(仮)。私が黙ってしまったので、奴は地味に必死そうに此方を見ている。この2,3分の間にこの王様の印象は目まぐるしく変わった気がするが、私の中に何だか可哀想という気持ちが芽生えた(口が裂けても言えないが)ので了承する事にした。
『あー、じゃあ景吾くんで。宜しくお願いします』
「!あぁ、宜しく」
跡、...景吾くんはお気に召したのか満足そうに頷き(金持ちの心理は全く理解できないがまあいいか)、コートへと通してくれた。それにお礼を言って端に移動し、選手たちの名簿を見ながらレポート用紙に書き込んでいく。顔と名前が一致しないので、他の人が呼ぶ名前と名簿を見て覚えようとするが、無理なので紙の欄外に一人一人の特徴をメモしていく事にする。
『長身銀髪が鳳くん、丸眼鏡が忍足くん...おかっぱが向ひゃっ!!』
「クソクソ!コイツ俺のところにおかっぱって書いてやがる!!」
「がっくん止めや、堪忍な」
『いえ、大丈夫です(誰だこの人...)』
「って自分、丸眼鏡って俺の事かい!」
『あ、そうだ忍足くんですか』
「そうやけど、って気付くのおっそ!!!」
おお、これが関西人というものなのかと感心している私の横で、話を流されて怒っているのか隣で向日くんがぎゃあぎゃあと煩かった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 386人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「テニスの王子様」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
幸村周助 - 記憶喪失 (2018年8月21日 12時) (
レス) id: aab9822ed6 (このIDを非表示/違反報告)
Sayura(プロフ) - ぽよ*さん» ありがとうございます！紹介させていただきます^ ^ (2015年10月8日 22時) (レス) id: 44ff7cdde6 (このIDを非表示/違反報告)
ぽよ*(プロフ) - Sayuraさん» コメントありがとうございます！！紹介！？全然構いませんよ！！むしろ紹介してどんどん広めてやってください(土下座)…あ、把握していただいているかも知れませんが、続編は書いているので良かったらどうぞ！ (2015年10月8日 19時) (レス) id: b876b60e24 (このIDを非表示/違反報告)
Sayura(プロフ) - 初めまして、Sayuraと言います。とても面白いと思ったのでこの作品を私の作品で紹介したいのですが、いいでしょうか？嫌だったらすみません。続編の更新楽しみにしてます^ ^ (2015年10月8日 16時) (レス) id: 44ff7cdde6 (このIDを非表示/違反報告)
真ちゃんなう！(プロフ) - ぽよ*さん» そうでしたか...教えて頂きありがとうございます (2015年6月4日 20時) (レス) id: 883ad8778b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぽよ* | 作成日時：2014年11月18日 0時
