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夢を見ている。
夢だと分かるのはそれが、繰り返し、繰り返し、何度も見るものだからだ。
東の海岸。船着き場の近く。
朝陽に照らされて、真ん中に女神様がいる。
小さな頭に、細く長い首。
ワンピースからすらっと伸びた手足。
気まぐれに踊るバレエのようなダンス。
透き通る白い肌。
私の視線を捉えて放さない、紫の瞳。
確かに自分自身が生まれ育った場所のはずなのに、彼女の周りには知らない世界があった。
この島ではない、この国ではないどこか遠く。
現実の外にある世界。
息を殺してそれを見ていた。
何か一つでも言葉が漏れ出てしまえば一瞬で消えてしまいそうな、特別な景色だった。
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――コツン、
夢の途中。
いつもは聞こえない音がした。
何だろう。
しばらくして、もう一度その音がする。
三度目の音で目を開いた。
外から聞こえる。
窓に、小さな石か何かが当たる音。
ベッドから抜け出て窓を開け、ベランダに出た。
「…優太くん！」
見下ろす先に優太くんがいた。
23時過ぎ。夜中だというのに、驚きのあまり思わず声に出して名前を呼んでしまう。
彼も少し驚いたような目をしていた。
それから、一週間前のあの冒険の日の明け方、送り届けてくれた後にこうしてベランダから彼を見つけた時と同じような、屈託のない笑顔で手を振ってくれる。
どうしたんだろう。
私が首を傾げると、優太くんはカメラを掲げてみせた。そうして、私に向けて身振り手振りの動作をする。
何かを伝えようとしているのは分かる。
それが何かは分からない。
ややあって、伝えようとすることをもう諦めたのかシンプルに手招きをされた。
呼ばれているらしい。
部屋に戻って寝間着を急いで着替え、髪を手櫛で整える。あとはリップクリームだけ塗ると部屋のドアを静かに閉めた。
急ぎながら、けれど家族の誰にも気づかれないよう細心の注意を払って階段を下りる。
この間と同じように物置部屋の窓から外に抜け出た。
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こむぎ(プロフ) - sarusukiさん» 2はフラグが立ってるので、問題ないようであればご自身で設定をお願いします！ (2018年6月17日 18時) (
レス) id: c18b3d0fe1 (このIDを非表示/違反報告)
sarusuki(プロフ) - パート2の方が見られなくなってしまいました！！見られるようになりませんか？涙 (2018年6月17日 17時) (レス) id: bd649719ef (このIDを非表示/違反報告)
こむぎ(プロフ) - 湊さん» ありがとうございます！この話は書きたい描写が多すぎるので、できるだけくどくならないように気をつけたいと思ってました…！多分まだまだ続くのでこれからもお付き合い頂けると嬉しいです〜！ (2018年5月20日 16時) (レス) id: ae12cda8c1 (このIDを非表示/違反報告)
湊(プロフ) - こむぎさんの書くお話大好きです！！諄くない、綺麗な文章を書く方だなぁ、といつも思ってます。これからも更新楽しみにしてます！ (2018年5月17日 13時) (レス) id: 5d99fecd0e (このIDを非表示/違反報告)
こむぎ(プロフ) - ゆりーるさん» わーいありがとうございます！3人のもともとの強すぎる個性を殺さないようにキャラ作れたらなぁと思ってるのでそう言って頂けてめちゃくちゃ嬉しいです〜！これからもよろしくおねがいします！ (2018年3月3日 15時) (レス) id: 599e963edf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こむぎ
| 作成日時：2018年1月3日 11時
