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変な、木目。
馬の上にニワトリが乗ってる…みたいな。
目を開けて、薄暗闇の中段々と浮かび上がってくるその天井の模様を、無心で五秒間見つめた。
どこだ、ここ。
私の部屋じゃない。
ぼんやりとした意識のまま、寝返りを打ったその先に丸くて大きな二つの目があった。
「あ、起きた」
私の眠っていたベッドの淵に片肘をついてこちらを見つめ、おはようと彼が微笑む。
靄のかかった頭の中が、急速に晴れていく。
そうだ、私、誕生日で。
冒険しようと思って、
訪ねたバーにはおかしなおじさんはいなくて、
お酒は美味しくて、
海の写真が綺麗で、
そう、この人は優太くん。
思い出した。
あのままいい気分になって、急に眠くなったところにベッドを借りたのだ。アトリエの隣、二階のこの部屋は、確か玄樹くんが優太くんに貸していると言っていた。
玄樹くんの部屋は別にあるらしく、ここには姿が見えない。
寝起きに男の人が隣にいるなんて、生まれて初めてで。
だからだろうか。
それとも、灯りのない部屋に二人きりでいるからだろうか。
見つめる彼の目に、心臓が壊れたみたいにばくばく鳴って止まない。
「あの、その…ずっと見てたの？」
「ううん、俺も今起きた」
「ほ、本当？」
「ほんと」と言って優太くんが笑う。
それが随分と意地悪な笑い方で、本当だろうかと疑いながらもまた胸が鳴る。
この顔を見るのは二度目だった。
どこから見ても健全で明るくてまっすぐで、太陽みたいな笑い方をするこの人がたまに見せるその眼差しは、私をなんとも言えないおかしな気持ちにさせた。
ずっと、かどうかは分からないにしても、男の人に寝顔を見られてしまった。あり得ないことだ。
口が開いてたり、よだれが垂れてたりしなかっただろうかと心配に思っていると、フローリングの上に直接座る優太くんの膝に薄手のブランケットが掛けられているのに気づく。
もしかして。
私にベッドを譲ったがために、彼が床で寝る羽目になってしまったのだろうか。
いや、きっとそうだ。
私、なんてことを。
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こむぎ(プロフ) - sarusukiさん» 2はフラグが立ってるので、問題ないようであればご自身で設定をお願いします！ (2018年6月17日 18時) (
レス) id: c18b3d0fe1 (このIDを非表示/違反報告)
sarusuki(プロフ) - パート2の方が見られなくなってしまいました！！見られるようになりませんか？涙 (2018年6月17日 17時) (レス) id: bd649719ef (このIDを非表示/違反報告)
こむぎ(プロフ) - 湊さん» ありがとうございます！この話は書きたい描写が多すぎるので、できるだけくどくならないように気をつけたいと思ってました…！多分まだまだ続くのでこれからもお付き合い頂けると嬉しいです〜！ (2018年5月20日 16時) (レス) id: ae12cda8c1 (このIDを非表示/違反報告)
湊(プロフ) - こむぎさんの書くお話大好きです！！諄くない、綺麗な文章を書く方だなぁ、といつも思ってます。これからも更新楽しみにしてます！ (2018年5月17日 13時) (レス) id: 5d99fecd0e (このIDを非表示/違反報告)
こむぎ(プロフ) - ゆりーるさん» わーいありがとうございます！3人のもともとの強すぎる個性を殺さないようにキャラ作れたらなぁと思ってるのでそう言って頂けてめちゃくちゃ嬉しいです〜！これからもよろしくおねがいします！ (2018年3月3日 15時) (レス) id: 599e963edf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こむぎ
| 作成日時：2018年1月3日 11時
