Revolution of Nothing

3ターン目 ページ5

校庭に設けられた特設ステージに向かって校門からリアカーを曳いて走ってくる1人の少年。どうやら『佐々木コジロー』はこの学校の生徒ですら無かったらしい。デュエマウスからのメールでここまで弟を連れて来たらしい。
「デュエマスタート！」
　校庭でるるや不貞腐れた勝太達と共に見ることになった。
「ルールを教えてくわね。あそこに置いてあるカードの山がデッキ。40枚で作られるの。5枚裏向きに並べたのがシールドよ。あれを全部割って、プレイヤーにトドメをさせば勝ち」
　その後をゲームの流れに沿ってマナチャージ、召喚、呪文についてのルールも教えてもらう。
「結構ルールは簡単なんですね」
「ええ。でも勝てるようになるのは難しいわよ」
「覚えるのに1分、極めるのに一生。そんな感じなんですね」
「今のいい言葉だべ」
「オセロを表す言葉として使われるものです」
　コジローが動く。召喚したのは不吉の悪魔龍 テンザン。
「4マナでパワー13000！？」
「反則みたいな強さなんだな！」
　コストとパワーのバランスは分からないが低コストで強力なカードなのだろう。デュエマウスは1体召喚しただけでターンを終えてしまった。
　さらに鬼人形ボーグとキラードアイを召喚し、山札の一部を墓地に落とした。
「今のは……」
「闇文明には墓地からクリーチャーを復活させるカードがあるの。もしかしたらそれを使うデッキかもしれないのよ」
　テンザンの攻撃。どうやら5枚あるシールドの内3枚も割るカードのようで、ぶっちゃけの言葉からこのコストではまずありえないカードのようだ。
「何らかのリスクが無いとありえないんだな」
「その通りだ！」
　コジローがデッキの一部を掴み、墓地に置いた。その数13枚。攻撃する度に山札を失うデメリットがあるようだ。
「そんなことしたら山札切れになっちゃうべ！」
「山札が無くなると問答無用でゲームに負けちゃうの」
「ではもう一度テンザンで攻撃したら、コジローさんは負けてしまう。という事ですか」
　残りシールドは2枚。それでもデュエマウスは余裕だった。
「バカでチュね〜」
「何！？」
「シールドトリガー、呪文、ヘブンズ・ゲートでチュ〜〜！」
「シールドトリガーはシールドとして置かれてて、ブレイクされて手札に来た時タダでカードが使える能力よ」
　効果で9マナのデュエンジェルが2体も出てしまい、返しのターンでテンザンを破壊され、4枚シールドを割られてしまった。

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