11.困惑する財団職員様。 ページ11
「まぁまぁ、国木田君。」
抵抗できずに沈黙を貫いていた敦と、バイオレンスな国木田に太宰は笑顔で話し掛けた。
「君がやると情報収集が尋問になる。社長にいつも言われてるじゃないか。」
其処で国木田が眉をピクリと上げ、鋭い視線を太宰に寄越した後、敦を拘束から解放した。そして立ち上がると「見せものではない」と野次を追い払う。太宰は敦に近付いて話しかけていた。気が付けば自分も行動を起こした方が良いと思ったのか、立っていた。
「あ、ごめんね詞葉ちゃん。座って貰っても良いかい?」
「あ、嗚呼。すみません。」
そそくさと席に戻り、いつの間にか注文から到着していたぬるいほうじ茶を啜る。そうすると敦がぽつぽつと話し始めた。悔しそうに、悲しそうに瞼を閉じて。
「……うちの孤児院はあの虎にぶっ壊されたんです。」
詞葉の眉がピクリと動く。
「畑も荒らされ、倉も吹き飛ばされて__
死人こそ出なかったけど、貧乏孤児院がそれで立ち行かなくなって……口減らしに追い出されて」
「………そりゃ災難だったね。」
「それで小僧。殺されかけたと言うのは?」
「あの人食い虎、孤児院で畑の大根食ってりゃいいのに…ここまで僕を追いかけてきたんだ!あいつ、、僕を追って街まで降りて来たんだ!」
「空腹で頭は朦朧とするし……どこをどう逃げたのか…」
「それ、いつの話?」
「院を出たのが__
気が付けば話が終わっていた。ぼーっとしていたようだった。敦が此方を申し訳なさそうに見ている
「あ……ごめんね詞葉さん…あの、僕、虎探し手伝うことになっちゃって。」
「おい小僧、小娘、さっさと店を出ろ。」
虎のscipについては、自分で調べるしかないのか。
似たような事例があっちの世界にもなかったか…確認しないと。
これからどうするのか…。
「詞葉ちゃんも、虎探し行くかい?」
「は?」
国木田が有り得ないと言うような目で太宰を見た。
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なしりんご(プロフ) - こころさん» ありがとうございます!!少し遅くなりそうですが、主人公が探偵社入社と同時に、番外作ろうと思いますので、亀更新ですが暖かい目で見て頂けると有りがたいです! (2023年2月5日 23時) (レス) @page11 id: 70d5ff20c0 (このIDを非表示/違反報告)
こころ - 英検お疲れ様です!更新お疲れ様&待ってます! (2023年2月4日 18時) (レス) @page11 id: fa05d75225 (このIDを非表示/違反報告)
こころ - ありがとう御座います…! (2022年12月30日 15時) (レス) @page9 id: fa05d75225 (このIDを非表示/違反報告)
なしりんご(プロフ) - こころさん» コメントありがとうございます!とても励みになります。そうですね、アベルやカインなど、人型のオブジェクトはどうしても原作に寄せれないのでちょくちょくこっちで匂わせて、番外編など作ろうと思っております!お待ちください! (2022年12月29日 22時) (レス) id: 70d5ff20c0 (このIDを非表示/違反報告)
こころ - 初コメ失礼します!更新待ってます!因みにカインとアベルって出せますか…? (2022年12月29日 8時) (レス) @page5 id: fa05d75225 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なしりんご | 作成日時:2022年12月28日 11時