甘味処営業中です【鬼滅の刃】

休日 参 ページ22

＊

『本当に忘れてください…』

「なんで？」

『恥ずかしいからです…』



濡れた着物を乾かすために絶賛時透くんと日向ぼっこ中である。
さっきから何度も忘れてくれと懇願しているのだが、なかなか うん、と言ってくれない


なんで？？





「僕からすればさっきのすごく可愛かったし」

『……………ん？』



真顔で爆弾発言をした彼を凝視すると、彼もまたこちらを見た。
…聞き間違いか？


「分からない？これでも口説いてるんだけど」



そう言って身を前に乗り出す彼はとても14歳とは思えない色気を放っていた



聞き間違いじゃなかったァーー！！！！

【口説く】？時透くん一体どこでそんなこと覚えてきたの！？


あの時透くんだよ？

私と初対面の時ぼーっとしてて全く会話にならなかった (そもそも会話をしていない) 時透くんだよ！


揶揄ってる？揶揄ってるのか？
4歳も年上の私を！


私のそんな思考もつゆ知らず、言葉を紡いでいく時透くん。




「猫に話し掛けてるAも可愛かった」


『…私の羞恥の許容量がそろそろ限界を超えるのでやめてもらって良いかな？？』


「顔が真っ赤なAも可愛い」

『……………』



「華奢な手も可愛いし、あとは______…

…え、A？」






後から聞いた話によると、羞恥が許容量を超えた私はそのあと超速で家に帰り、追いかけてくる時透くんから逃げ回っていたそうだ。




Aをデレさせることに成功した時透無一郎が

それをほかの柱に自慢し、ちょっとした騒ぎになるのはまた別の話だ

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