六話 ページ7
俺は驚いた。失礼な言い方になるかもしれないが、この女王様が泣くなんて…。
常に威厳を保ち、民を導き、光の魔女として皆から憧れられているこのお方の
目から涙が落ちるなど誰が想像したことだろうか。
俺が「レ、レイア様??」とあたふたしていると
「すまない。みっともない姿を見せてしまった。そうか。そうだったのか。
小さい頃はよく言ってくれていたが今は言われることなかったから、驚いて
しまった。ありがとう、チトセ。フウカを探そう。」
「はい!!」
もちろん今レイア様と俺が話しているこの場所はパーティー会場だ。
周りでこの話を聞いた人たちがぞろぞろと集まり、「王女様が消えただって?わしらにも
探させてくれ。」「女王様、私共もお手伝いさせてもらいますわ。」
「おまんらがヒソヒソと話していたからだろう!おまんらも探すの手伝いや!
もし姫様に何かしたらただではおかんぞ。」
と皆、フウカのために名乗り出たり、人を集めたりしてくれてた。
皆レイア様が指示する前よりも外へ、空へ駆け出して行った。
なんだよ。しっかり愛されているじゃねーかよ。これも全部フウカ自身のおかげ
なんだろうな。
正直フウカのことを疎く思ったとしてもフウカのあの笑顔と
元気な声を向けられたら、フウカのことを疎く思ってることがバカバカしく
なってくるだろう。それほどフウカには謎のパワーがあるのだ。
そして皆でフウカを探し始めた。
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カメレオン(プロフ) - チトセの遠回しな優しさがたまらんですっ!これからも頑張って下さい、更新楽しみにしてます! (2021年10月13日 16時) (レス) @page11 id: 59d3ccbf2f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:歩望 | 作成日時:2021年9月8日 15時