飛び立つ朝 ＊３０ ページ1
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涼介side
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「ねえ、りょーすけってば！」
涼介「……ん？」
呼び掛ける声に、はっきり意識を取り戻した。
木葉から透ける日の光。少し熱い空気を吹き抜ける、心地よい風。
屋外らしいが、大量の青い風車が回っていた。
ぼんやりしていると、寝転がる俺の顔を覗き込む見慣れた顔…
…って、
涼介「知念！！？？」
侑李「いつまで寝てるの？始まるよ、撮影」
涼介「え、撮影？いやいや、それどころじゃないし知念大丈夫なの？」
侑李「何の話？」
寝ぼけ眼の俺に、知念は手を差し出すと、そっと笑った。
傾きだした日差しに落ちる、長いまつげの影が、心なしかいつもより深く見えた。
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木漏れ日の中を並んで歩く。ひぐらしが、小さな体を静かに震わせていた。
頭の中がまだふわふわしていて、たっぷり息を吸って、ゆっくり吐いてみる。
脳に酸素が回る感覚が、すごく久しぶりに感じる。
侑李「涼介、また夢でも見てたの？」
涼介「夢？……んー、そうだね、まあ」
はっきりとは思い出せないけど、風車の下で目を覚ますまで、ここじゃない遠くにいた気がする。
それが夢だというのなら夢なんだろう。
頭を掻くと、いつもより指に髪が引っかかった。
俺の曖昧な返事に、ふーん、と呟いた知念は、どこか遠くの水平線でも眺めるように、歩く先を見ていた。
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「おーい！こっちこっち！」
弾けた声。
林の先、少し広くなった場所に一軒家が建っている。その縁側で、大ちゃんが大きく手を振っていた。
侑李「ただいま。花火のカット、次だよね？」
大貴「そう。今ヒカがソロ撮ってるから、それ終わってから」
家の奥から、楽しげな音楽が小さく漏れ聴こえてくる。どうやら本当に、MVの撮影中らしい。
大貴「ほらこれ。やるよ！」
突然頬に押し付けられた冷たさに、思わずビクッと肩を揺らす。
大ちゃんがゲラゲラ笑うから、ムッとして少し睨んでから見ると、それは澄んだ水色のガラス瓶だった。中でビー玉がコロンと音を立てた。
涼介「ラムネじゃん！懐かしい…って、もう開いてるし！！」
大貴「撮影で開けまくったんだよ！知念も飲む？」
侑李「あらどーも」
ラムネを片手に、縁側に3人並んで座る。
こんなにのんびりした時間を過ごすの、いつぶりだっけ。
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NMダイキング担 - 続き楽しみです！！！圭人君は大丈夫なのか……ドキドキです♭ (2019年10月17日 17時) (
レス) id: 238f9174c4 (このIDを非表示/違反報告)
NMダイキング担 - 更新ありがとうございます！みんなで元の世界に戻れるのか…ワクワクですo(^o^)o (2019年10月6日 0時) (レス) id: 238f9174c4 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - NMダイキング担さん» いつもありがとうございます！励みになります。またいつ更新が止まるかも分かりませんが、絶対最後まで書ききりますので、どうぞよろしくお願いします。 (2019年9月10日 23時) (レス) id: a8713bcbc6 (このIDを非表示/違反報告)
NMダイキング担 - 続き楽しみです！！！この小説の世界観が大好きです！ (2019年9月10日 22時) (レス) id: 238f9174c4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユキ | 作成日時：2019年9月3日 23時
