27:幸せを運ぶ石 ページ27
「…ま、いっかい別れたことを考えへんかったら、やけど。笑」
そう言うと苦笑いして
手を離した
「…う、嘘..」
覚えてないなんて..私、最低じゃん...(泣)
言葉も出ないくらい
ショックで
放心状態になっていたら
大倉くんが、立ち上がって
向こうの棚から
さっき片付けていたものを
私の目の前にドサっと置いた
「…最近、忙しかったのは、これのため」
「え？…これって..」
それが何か分かって
もっと驚いた
「…旅行の..パンフレット？」
「…うん、付き合って1年やのにさ..ろくにデートもしたことないやろ？..やから、旅行..行きたいなぁと思って」
「…」
「…マネージャーとかメンバーには旅行分の休み欲しいって無理言って、来月の仕事はやく終わらせたから..めっちゃ忙しなって迷惑かけたけど..(笑)」
「そ、うだったんだ..」
「でも…そのせいで、Aが不安に思ってたやんな...気付いてあげれんくてごめんな？」
手を取って
握りしめて、そう言う彼に
思い切り首を横に振って
「…わ、私が勝手に..思い込んでただけだから..」
大倉くんに申し訳なくて
だけど、大倉くんの優しさが身にしみて
また涙が出そうになる
「…大倉くん、ありがとう....ほんとに、...ごめんなさい」
ほんと、大倉くんの言う通り
ひとりで暴走して
泣いて、すがって
私…バカみたい
「…泣かんといてぇや〜(笑)」
「だっ、だってぇ(泣)」
目を閉じるたびに
ボロボロとこぼれ落ちる涙を
大倉くんが拭ってくれる
「…A？」
「…ん、//」
すると、大倉くんが
甘く、優しく私を呼んで
目があったら
「これ、なんていう石か知ってる？」
ネックレスに触れて
私に尋ねた
「…もしかして、..」
「ローズクォーツ。..幸せを運ぶ石…」
大倉くんからネックレスに視線を移して
それに触れた
淡いピンク色をしたそれは
小さく、キラキラと輝いていて
可愛くハート型に型どられていた
「…Aが見てたやつは、...俺が今よりもっと自信持ってAを幸せにできるって言えるようになったら、渡すから」
うつむいて
少しだけ照れ臭そうにそう呟いた大倉くん
「…そのときは、受け取ってな？」
「うん..」
そんな姿が
すごくすごく愛しくて
今日だけは..
少し大胆に
自分から
そっと触れるくらいの、キスをした
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∞チムニー∞ - この小説だ〜〜〜〜〜〜〜いすきです これからも頑張ってください!! (2014年3月18日 16時) (
レス) id: 2e906751f0 (このIDを非表示/違反報告)
きょうか - この作品めーっちゃ大好きです！！ほんまに大好きです！！ (2014年3月3日 10時) (レス) id: ecd8d44437 (このIDを非表示/違反報告)
まるやす - じゅーくぅー!!すげえ面白かったお♪皆から人気者だね (2014年2月11日 18時) (レス) id: 7d74898860 (このIDを非表示/違反報告)
キスモコ(プロフ) - この小説めっちゃくちゃ面白いです!!!!大好きです!!!! (2014年1月26日 23時) (レス) id: 33f256d7be (このIDを非表示/違反報告)
∞かな∞(プロフ) - もう、大ファンです！頑張ってください！ (2013年12月15日 3時) (レス) id: f81e2cb88d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のわ
| 作成日時：2013年7月20日 23時
