50、かわいいわがまま(rtrt) ページ50
あの後、
俺はなんとなく気恥ずかしくなってしまった。
キヨくん達がAちゃんも打ち上げに
おいでよー！と誘っていたが、
Aちゃんは帰ると言ったみたいで、
いつの間にかその場からいなくなっていた。
俺たちは朝方まで打ち上げをして、
家に着いたのは早朝だった。
Aちゃんはまだ寝ているようだ。
俺は音を立てずにシャワーを浴びて、
寝室に行く前に少しだけ
Aちゃんの部屋を覗いた。
ベッドですやすや寝息を立てている
Aちゃんの枕元には、
レトくまとレトかにクッションが置いてあって、
その1つを握りしめたまま
天使のような寝顔で眠っていた。
俺は覗くだけのつもりだったけど、
そのあまりの愛しさに胸がいっぱいになって、
Aちゃんの寝ているベッドに腰掛けた。
月明かりに照らされるAちゃんは本当に可愛くて、
長いまつ毛がキラキラと照らされていた。
髪の毛も同じものを使っているとは思えないくらい
つやつやしていて、
俺は思わずその髪をなでた。
不思議な時間だった。
会話とかしなくても、
ただその顔を見ているだけで
こんなにも幸せな気持ちで満たされるものだろうか？
こんなに君のことが大好きで、
大事にしたいと思っているのに、
君に伝えることだけができないなんて、
俺は本当に意気地無しだ…。
そんなことを考えながら頭を撫でていると、
Aちゃんの目が開いた。
『…ぅん？…レトさん？』
｢あっ、ごめん！起こしちゃったね…
ちょっと顔が見たくなって…
もう行きますね！おやすみなさ…｣
俺が寝室に行こうとベッドを立ち上がろうとすると
Aちゃんが俺の腕を掴んで
それを阻止した。
『今日は…隣にいてくれませんか？』
眠そうな目で、でもはっきりと
Aちゃんは言った。
｢…え、でも…、いいんですか？｣
『今日はほんとは寂しかったから…
私のレトさんなのに…
みんなレトさんのことかっこいいって…』
そこまで言って、
Aちゃんは俺から目を逸らした。
『…私、ほんとはわがままなんです。』
そう言う彼女の表情は
今まで見たことないくらい艶やかで、
俺の心臓は信じられないくらい音を鳴らした。
俺は静かにベッドに入って
｢明日俺が起きるまで隣にいてね…｣
そう言うと
Aちゃんはにっこりと微笑んで目を閉じた。
彼女の香りに包まれて
俺はそのまま眠りについた。
to be continued
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ふゆこ(プロフ) - 会社員Aさん» わー🥺♡嬉しいコメント励みになります！！更新が疎らで待たせてしまって申し訳ないですが、楽しんでいただけるように頑張ります☺️ありがとうございます！！ (5月23日 23時) (
レス) id: fe6b1e796f (このIDを非表示/違反報告)
会社員A(プロフ) - すごくおもしろくて一気に読んでしまいました！ふゆこさんの限界オタクになります！！これからも更新楽しみにしております😊 (5月23日 8時) (レス) id: fc0d9cde39 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふゆこ | 作成日時：2023年3月26日 0時
