22、救世主(rtrt) ページ22
俺は咄嗟にスマホを握りしめて家を飛び出した。
家から走って10分くらいか！？
間に合わなかったらどうしよう…！！
とりあえず俺は警察に通報した。
ある事ないこと言って、
とにかく緊急事態であることを伝え、
警察が絶対に動いてくれるようにはからった。
でも、もしAちゃんのスマホが
何者かによって捨てられていたら、
そしたらまた振り出しに戻ってしまう…
Aちゃんとの思い出が
まるで走馬灯のようにあたまに蘇ってくる。
……無事でいてくれ…！
神様、もしあなたがいるのなら、
俺の日頃の行いはそんなに褒められたものでは無いけど
今だけ、俺の全てをかけて、
俺のお願いを聞いてください…！！
大体の場所まで走ってくると、
そこには警察の車が止まっていた。
警察が男達を呼び止めて、
追いかけていく。
走り去った跡に、
ポツンと座り込んでいる女の子がいた。
レト｢Aちゃん…！！｣
Aちゃんだった！！
放心状態なのか、こっちを見向きもしない…
レト｢Aちゃん…っ！！俺を見て！！｣
俺はAちゃんの顔の前に
自分の顔を置いた。
『…レト…さん…っ！』
今まで我慢していたんだろう、
彼女は俺に力いっぱいしがみつき、
人目も阻まず泣き出してしまった。
『…レトさんごめんなさいっ、っ
お仕事なのに…っ、見つけにきてもらって…っ
嫌わないでください…っ』
……なんだって！？？
俺が君を嫌うって！？？
君のことが好きだから、
こんなにこんなに不安になるし
どこまでだって君を探しにいくんじゃないか…！！
レト｢…っ、…嫌うもんかよ、、
怖かったなぁ…
Aちゃんが無事でホントによかった…｣
かすかに震える体を、もう震わすまいと
俺はAちゃんを強く抱き締めた。
◆◇◆
ひとまず警察には上手く話して、
俺の家に帰ってきた。
状況を察するに元彼が、
Aちゃんのことを無理やりしようとしたみたいだ。
レト｢今日はうちに泊まってください。
拒否権は無いです。雇い主からの命令です。｣
『…ありがとうございます、助かります』
レト｢あと、今日はもう何もしなくて大丈夫です。
何もしないことが仕事だと思ってください。｣
『わかりました』
俺は仕事に戻った。
元彼かぁ…
そりゃ可愛いからいるよな。
元彼でなくても、
この世の全ての人がAちゃんを
可愛いと思っていることを、
俺は今後注意していなければならないのだと
改めて危機感を持った。
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ふゆこ(プロフ) - 会社員Aさん» わー🥺♡嬉しいコメント励みになります！！更新が疎らで待たせてしまって申し訳ないですが、楽しんでいただけるように頑張ります☺️ありがとうございます！！ (5月23日 23時) (
レス) id: fe6b1e796f (このIDを非表示/違反報告)
会社員A(プロフ) - すごくおもしろくて一気に読んでしまいました！ふゆこさんの限界オタクになります！！これからも更新楽しみにしております😊 (5月23日 8時) (レス) id: fc0d9cde39 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふゆこ | 作成日時：2023年3月26日 0時
