捌話 ページ11
A視点
そんな私の考えなど知らないであろう僕君は、律儀に足を止めて私に挨拶を返してくれる。
芥川「おはようございます。………ゴホッ。
僕に治療は必要ありません。こんな事で怪我をするようならば、僕は太宰さんに認めては貰えぬ………」
相変わらずの太宰君を盲信している発言に、私は苦笑を漏らし言葉を返す。
A「そう?まぁ、怪我が無いなら良い事ね。でも無理をしてはいけないわ。
太宰君を気にするのもいいけど、度が過ぎると却って悪い結果が出てしまうわよ。程々にね」
良い子なのに、太宰さん太宰さんって執着しすぎなのよね。
偶に心配になるわ。前を見ずに突っ走るから。
私が言った言葉に対し、僕君は僅かに眉を寄せて口を開く。
芥川「ゴホッ………然し、程々では太宰さんに認めては貰えないです」
………え、僕君は太宰君を盲信するように洗脳でもされているの?
そう思ってしまう程に、太宰君を盲信している僕君。一寸心配になるわ。
それに、無茶は良くないわね。
此処は、(一歳だけだけれども)年上の私が少し説教的な物でも言ってあげようかしら。
A「私が思うに、寧ろそう無茶をする様な所が駄目なんじゃないかしら?
貴方、先生攻撃と圧倒の意味を兼ねた特攻と、むやみやたらに突っ込む事の意味を履き違えているんじゃない?
無茶は良くないし………きっと、太宰君もそう言うんじゃないかしら」
笑みを崩さずに云う。最近は怪我も少なくなったけどね………
まぁ、この説教的な物に思惑が無いと言えば別だけれども。
身体は大切にしなさい。そして医務室の負担を減らしなさい。少しは私の心労も減らしなさい。
いや、心労についてはマフィアに入っているからしょうがないのだけど、それでも医務室に誰か来たら心配だわ。
其の侭ご臨終、っていうのも多いのだから。手は尽くしているのだけど。
芥川「………」
私が説教的な事を垂れると、少し不満気ではあるが納得はしたのか口を閉ざした僕君。
私は思わず呆れ半分関心半分の溜息をつく。笑顔は崩さないけどね。
太宰君の事、本当に好きね………
その時、ふとした疑問が湧いて来た。
太宰君と仕事とかを抜きにした勝負とかをして、負けたくないとか思った事あるのかしら?
下らない疑問だけれど、気になってしまったし、別に失礼な質問でもないと思うし、別に聞いても問題ないでしょう。
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豆腐教信者(プロフ) - ありとあらゆる誉め言葉で褒めて貰えた!嬉しい!(語彙力は死んだ) (2018年5月20日 7時) (レス) id: 787e58ff6d (このIDを非表示/違反報告)
蘭香 - 面白い素敵萌える燃えちゃう(語彙力?そんなもの…そもそも語彙力って…なに?美味しいの?そもそもなんで人は語彙力を((( (2018年5月20日 5時) (レス) id: 4a14a6da47 (このIDを非表示/違反報告)
豆腐教信者(プロフ) - 有難う御座います!こんな駄作にそんな…………寧ろ此方が分けて欲しい位ですよ! (2018年5月5日 21時) (レス) id: 787e58ff6d (このIDを非表示/違反報告)
如月 蒼華(プロフ) - すごい面白いですね!!羨ましいです...。面白さを分けて欲しいぐらいです... (2018年5月5日 21時) (レス) id: 52f62fc4d8 (このIDを非表示/違反報告)
豆腐教信者(プロフ) - メンタル弱い系人間さん» ありがとうございまァァァァす!!_○/|_ (スライディング土下座) (2018年4月13日 23時) (レス) id: 787e58ff6d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:豆腐教信者 | 作者ホームページ:
作成日時:2018年2月1日 22時