Snow White vol.3:yesung story from SJ. (ページ36)

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134:電話。ページ36

「ちょっと待って…」

ｿｳﾙに戻る途中で

ｼﾞｮﾝｳﾝは少しｲﾗｲﾗした顔で車を停めた。

「ん?」

車を降りて

電話で何か話してる。

そう言えばさっきも誰かと話してた。

何かもめてるのかな…

私には…そうね昔の恋の話なら関係ない。

「いい加減にしろよ!!」

突然の大声にびっくりして

それが他の誰でもなく彼の声だったから

尚更で。

「…大丈夫かしら」

違う意味で心配になってきた。

「ごめん…帰ろうか^^」

ﾊﾝﾄﾞﾙを握る彼はいつもの顔に戻っていた。

「何か…ﾓﾒてる?」
「いや…Aは気にしなくていい」
「そぉ?」
「ん。」

そう言うなら…気にするのはやめよう。

ふと右手にｼﾞｮﾝｳﾝの手の感触を感じて

「ｼﾞｮﾝｳﾝ…片手運転は」
「やっぱり?(笑)」
「えぇ…危ないと思うわｱﾅﾀは(笑)」

でも少しだけ嬉しかった。

「A…甘い視線で手元が狂うよ?(笑)」
「あはは(笑)」

見つめすぎたかな。

２人でいると本当に楽しくて

気付けばいつも笑っている。

「ｼﾞｮﾝｳﾝ…」
「ｱｲｽか?」
「うん。よくわかったね(笑)」
「そろそろ言い出すかな～って思ってた(笑)」

ちょうどｺﾝﾋﾞﾆが見えて

「よし!思う存分食べろ!好きなの全部買ってやる!!」
「…一個でいいよ(笑)」
「…A先に入ってて?」

私に財布を渡してｼﾞｮﾝｳﾝは背中を向けた。

まただ。

ｼﾞｮﾝｳﾝの声が冷たい。

２つのｱｲｽを買って

車に乗り込んだ。

「溶けちゃうよ…」

今回は長かった。

ｱｲｽのｶｯﾌﾟに水滴がぷっくり浮かび上がって

その時間の長さを示している。

「…本当にごめん」
「ううん。食べよ?溶けちゃう^^」
「ん^^」

ｼﾞｮﾝｳﾝは私をじっと見て

「ごめん…前の彼女。今日の朝からずっと…しつこい」
「そっか…」
「何が言いたいのか解らない。架けてくるなって何度言っても…あぁ…また」
「…でなくていいの?」
「これ以上邪魔されたくないから…いい」

ｼﾞｮﾝｳﾝは携帯の電源を落とした。

きっとまだｱﾅﾀが忘れられないのよ。

そう言いたかった。

でも意味がないような気がして

何も言わなかった。