Snow White vol.3:yesung story from SJ. (ページ30)

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128:宿舎最後の夜。ページ30

「うわ…思ったより広いね!」

この中央にﾋﾟｱﾉがあるとｲﾒｰｼﾞすると

胸が高鳴る。

鍵盤を叩きたくて

3日もﾋﾟｱﾉに触れてないことを思い出した。

案内してくれた男性は

ｼﾞｮﾝｳﾝを見てびっくりしていた。

「…あのもしかして…」
「あ…あぁ…」

ｼﾞｮﾝｳﾝはｵﾄﾞｵﾄﾞして

でもすぐに

「僕が来たことは、内密にお願いできますか?」

丁寧にそう頼んでいた。

「娘がﾌｧﾝなんですよ!ｳﾆｮｸさんの!」
「え?ｳﾆｮ…ｸですか?僕じゃなくて?(笑)」
「…ｽﾐﾏｾﾝ」
「いえ(笑)」

この辺りは

日本とあまり物価は変わらないとはいえ

今のお店は東京のど真ん中。

『思ったより安いな。じゃ…俺明後日あたり見に行こうかな^^彼にも会いたいし(笑)』

急きょﾏｽﾀｰが契約に来ることになって

ｼﾞｮﾝｳﾝも嬉しそうだった。

「ﾋﾟｱﾉはどうするの?」
「どうするんだろう…それに私がここで働けるかどうかも…まだ…」
「…そうだよな」

とても良くしてくれた男性の娘さんのために

ｳﾆｮｸくんのｻｲﾝを約束して

私たちは宿舎へと戻った。

「おかえり^^」

ﾘﾋﾞﾝｸﾞに勢揃いしたｽｰﾊﾟｰｼﾞｭﾆｱ。

「ﾇﾅ早く食べよう^^ほらﾋｮﾝも座って」
「待っててくれたの?」

当たり前だよってみんな笑った。

私が作った料理を

みんなわいわいしながら

喜んで食べてくれた。

「美味しい…」
「くっそー料理まで上手なんて…ﾋｮﾝが羨ましすぎる!」
「そうだよ!どうしてﾋｮﾝなの?」

賑やかな食卓

ｼﾞｮﾝｳﾝは嬉しそうにみんなを見渡して

笑っていた。

「ﾇﾅ明日からもここにいたらいいのに」

明日から帰国まで

ｼﾞｮﾝｳﾝが用意してくれたﾎﾃﾙへ行くことになっている。

『物件早く決まったから備品見ててくれるか?』

ﾏｽﾀｰは私に滞在の理由をﾌﾟﾚｾﾞﾝﾄしてくれた。

「A、電子ピアノならﾘｮｳｸの部屋にあるよ」
「ﾇﾅ弾いていいよ!!聴きたい!!」

久しぶりの鍵盤の感触。

私の音に沢山の声が乗っかって

その音が何重もの層になる。

明日はｵﾌだという彼らと

真夜中まで騒いで

沢山のお酒と

溢れるほどの話

大声で笑うｼﾞｮﾝｳﾝが幸せそうで

暖かい気持ちのまま

宿舎最後の夜が更けていく。