Snow White vol.3:yesung story from SJ. (ページ18)

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116:彼女の友人。ページ18

「さっき決まったんだよ…」
「そう…ですか…」

あの物件はもう誰かのものになった後で

まぁ…そう、うまく行くわけがないと

肩を落としながらﾏｽﾀｰへ報告した。

『引き続き明日も頼むな^^』

確かにめぼしいところはあの店だけではないけど

ｲﾝｽﾋﾟﾚｰｼｮﾝを感じたとこだっただけに

ｼｮｯｸが大きい。

『今ｼﾞｭﾝｽがそっち向かったから大人しく待ってて？』

ｼﾞｮﾝｳﾝからのﾒｰﾙを見ながら

ﾕｱﾝさんのことを考えていた。

ｼﾞｮﾝｳﾝはああ言ったけど

私は彼女の存在を知った以上

やっぱり罪悪感が募って

今の自分に置き換えると吐き気がした。

「…でも目の前に行って謝るの？」

それもおかしい気がして…

何より彼女は私の存在をしらないかもしれないから

なおさらで

「どうしたらいいんだろう…」

複雑な想いは続いていた。

気付いたらｼﾞｮﾝｳﾝが私の心を支配して

彼のことしか考えられなくなってた。

その事実は

ﾕﾉとは違うところで起きてたことで。

でも彼と出逢う前の私は

ﾕﾉを愛していた。

恋人ではなかったにしても

何度も恋人の真似事をした。

「はぁ…」
「ため息ついたら幸せ逃げるぞ」
「え？」

てっきり

ｼﾞｭﾝｽくんが来ると思ったのに

「はい、素早く乗る!」

ｿｳﾙにいる間もうｼﾞｮﾝｳﾝの運転する車には乗らないだろうと

思っていたのに。

「海。行く」

渋滞の波に乗って

彼はｻﾝｸﾞﾗｽをかけた。

「ｼﾞｮﾝｳﾝ…大丈夫なの？ﾁｬﾝﾐﾝくんは？」
「ｼﾞｭﾝｽがね、仕事入っちゃって。で急きょ宿舎送ってもらって迎えに来た」
「ｼﾞｮﾝｳﾝ仕事は？」
「もうみんな宿舎だよ？」

前をしっかり見て運転する彼を見て

ﾄﾞｷﾝと跳ねる心臓が

少し不謹慎に思えた。

「ﾕｱﾝはね」

海が見えてきた頃

「決して人のせいにしない女だ。それが恋愛でもね。」

ﾎﾟﾂﾘﾎﾟﾂﾘと

ゆっくり穏やかな彼の口調が

私の心を静かに溶かしていく。

「Aの気持ちは解るよ。でもさっきも言ったけど、ﾕｱﾝがその事実を知ったところでAを責めるとは思えない。きっと自分を責めるさ。だから彼女は完璧なんだ。」

「ﾕｱﾝの友人として言わせてもらうよ。Aが罪悪感を感じるのはやめて欲しい。それは彼女にとっては自分を責めることが一つ増えるだけだから」