Snow White vol.3:yesung story from SJ. (ページ16)

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114:心を言葉に。(YH) ページ16

正直

面食らった。

この状況でこのセリフを言える男。

俺は何てちっぽけなんだ。

それでも俺が悪いことに変わりはない。

ﾕｱﾝは最近少しずつ穏やかさを取り戻して

じっと俺を見つめてくれるようになって

俺はただ手を握って

抱き締めて

想いを伝え続けるだけしかできなくて

もどかしかった。

閉めてもらったｶﾌｪ

大きめのｿﾌｧｰに座るAをずっと抱きしめて

優しく見つめるﾋｮﾝが

かっこよくて嫉妬してしまいそうになる。

「でも何で２人は一緒だったんですか?」
「俺がAﾇﾅを助けたんだよﾋｮﾝ！」
「そうなの。ｼﾞｭﾝｽくんがいなかったら…」
「ｼﾞｭﾝｽ…ありがとな」

ｼﾞｭﾝｽなりの優しさと

ﾋｮﾝの寛大さを目の当たりにして

ﾕｱﾝに会いたくなった。

「ﾋｮﾝ…本当に…」
「謝るな」
「…ありがとう。俺そろそろ行く」
「おぅ。ﾕｱﾝによろしくな^^元気になったら見舞いに行くから」
「ありがとう。ﾇﾅ、本当にﾇﾅは気にしないで?これは俺とﾕｱﾝの問題だから」
「…でも」

つい最近まで

Aと身体を重ねていたことが嘘みたいだ。

今は先輩の彼女としてしか見れない。

俺って本当に都合がいい…

でも謝らせてもらえないのは

辛かった。

結局はそれが逃げ道になると

そう突きつけられたような気がした。

車を飛ばして

郊外の病院まで急いだ。

夕方の灯りを眩しそうに見つめる姿を観て

いつも涙が零れそうになる

俺に気付いて

柔らかく笑う。

「ﾕｱﾝ…愛してるよ」

どうして最初から心を言葉にしなかったんだ。

謝りの言葉ばかり繰り返して

ﾕｱﾝが欲しかった言葉なんて

きっと伝えていなかった。

これまでずっと。

「愛してるよ」

今日とても良いことを教えてもらったんだ。

俺もﾋｮﾝみたいな男になりたいって

そう思うんだ。