Snow White vol.3:yesung story from SJ. (ページ15)

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113:悪いことなんてあるのか？ページ15

あれ…ここどこ？

薄ら目を開けると

「ﾇﾅーーーーーーーーー!ごべーーーーーーん!!」

ﾊｽｷｰな声で涙をﾎﾞﾛﾎﾞﾛ流すｼﾞｭﾝｽくんが

私を覗き込んでた。

「俺知らなぐで…うっうぅ…ごべんで…ﾋｮﾝ呼んだがら…うぅ…」

え？どうしてそんなに号泣してるの？

泣きながら話すから何を言ってるのかさっぱり…

それに…私どうしちゃったの？

さっきｼﾞｭﾝｽくんにﾕｱﾝさんのこと聞いて

ｼｮｯｸで…

倒れた？

「A!!!!!」
「ﾇﾅ!!!」
「A…ﾇﾅ!!!!!」

複数の声がして

私はすぐにﾌﾜﾘと抱きしめられた。

彼の匂いがした。

とても優しくて暖かいその胸。

「A大丈夫か?!」
「…ｼﾞｮﾝｳﾝ…私」
「ﾋﾞｮﾝ…ごべんださい…うぅ」
「ｼﾞｭﾝｽﾋｮﾝ鼻かんで！何を言ってるか全く解りません!」

ｼﾞｮﾝｳﾝが笑ってない。

心配そうに私を見て

ぎゅっと抱きしめた。

「…あのー。とりあえず店閉めましたから、みなさん何か飲まれますか？」
「ﾋﾞｰﾙを！あ。申し訳ありませんｺｰﾋｰお願いします」

どうやら私はまだあのｶﾌｪにいるみたいで

「ｼﾞｭﾝｽ何があった？泣いてちゃ解らないだろ？」

ﾕﾉの声が聴こえた。

「俺…ﾇﾅとｲｪｿﾝﾋｮﾝが…って知らなくて。てっきりﾕﾉﾋｮﾝと続いてるって…だからﾕｱﾝﾇﾅが言葉も話せないのにって思ったらﾕﾉﾋｮﾝのこと許せなくて…」
「はぁ…」
「ｼﾞｭﾝｽ…」

ｼﾞｮﾝｳﾝの肩越しに

項垂れる３人が見えた。

「A、はっきり言っておく。Aのせいじゃない。俺のせいだ」

ﾕﾉは私を真っ直ぐに見つめてそう言った。

「ｼﾞｭﾝｽは知らなかったんだ。傷つけて済まない」
「ﾕﾉ…？」

長い脚を折り曲げて

膝立になったﾕﾉはそのまま頭を床に下げようとした。

「ﾕﾉ。やめろ。そんなことするな。誰も悪くない。」
「でもﾋｮﾝ!俺が…全部悪いんだ!」

私を抱きしめたまま

ｼﾞｮﾝｳﾝはﾕﾉを見た。

「人を想う気持ちに悪いことなんてあるのか？」
「ﾋｮﾝ…」
「ﾕｱﾝはお前を想って別れを選んだ。お前はAを想ってﾕｱﾝへの大事な想いに気付いた。ｼﾞｭﾝｽだってお前を想って言ったんだ。どこに悪いところなんてあるんだ？」

ｼﾞｮﾝｳﾝの笑顔は優しかった。