Snow White vol.3:yesung story from SJ. (ページ1)

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099:小声。ページ1

「お前…いくらなんでもそれは…」
「やっぱ強引すぎますか？(笑)」
「どうして韓国なんだ？」

いつもより早く店へ行って

私はﾏｽﾀｰと新店舗の話をしていた。

「それは…今時代は韓国かと…」
「そうかもしれんが…」
「言葉なら私が！」
「例えば、韓国に店舗を構えたとする。だからと言ってお前まで向こうにやるわけには…」
「週に何度かでも…ダメですか？」
「…お前。もしかしてさ(笑)」
「聞かないでください。」

考えさせてくれというﾏｽﾀｰに

少し安心した。

可能性はゼロじゃない。

「でもお前がそこまで言うって珍しいな…(笑)」
「あぁ…それは私も同感です。(笑)」

私が焦り過ぎていることは

自分でも解っている。

でも、焦らずにいられなかった。

自分の気持ちに気付いた時から

私は彼への気持ちが今までのどれとも一致しない感情だと

解っているから。

きっとそれは彼も同じで

だから

できれば彼の傍に。

少しでも早く彼の傍に行きたかった。

「とにかく。一度行ってみないとな。」
「私も一緒に！」
「俺は行かないよ(笑)お前が見て来てくれるか？」
「本当ですか？」
「俺はお前の目を信じてるからな」

それは涙が零れるほど光栄なことだった。

「期間は１週間。いいか？」
「はい！」

嬉しくて

でも

仕事だから。

身を引き締めて

ﾒｰﾙじゃなくて

言葉で伝えたかった。

真夜中に携帯を握りしめて

番号を押してしまいそうな自分を堪えた。

これまで簡単にできたことが

こんなに難しい。

『おはよう^^確認したが、しばらくずっと韓国だ。仕事は緩めだけど…寂しい。』

早朝のﾒｰﾙ。

眠れなかったから

声が聴きたい。

『A？もしかして起こした？』
「ううん。声聴きたくて電話した(笑)」
『…マジか？(笑)』
「うん。ごめん…もしかして」
『嬉し泣きしてもいいか？(笑)』

彼の声の後ろで

沢山の言葉が聴こえた。

『うるさいだろ？まるで幼稚園だ(笑)』
「ううん^^賑やかで羨ましい」

小声なのに

こんなに声が素敵だなんて

私以外の誰とも電話で話してほしくない。