00_6 ページ6
▷ゆうま
どうにかして名前を聞きたい。
絶対にひゅうがの言うゆうたを助けてくれたお姉さんだと確証を得た。
お姉さんが煙草を一本吸い終わったところで俺は煙草に火をつけた。
俺の煙草を見て、お姉さんももう一本取り出して咥えた。
…よっしゃ、もうちょっと話せる。
「みんなは大学生?」
ゆうま「やまとと僕だけ大学生で、あとは中退とか高卒とかです!」
「…やまとくん?また新しい友達でてきたね(笑)」
あ、そっか、このお姉さんコムドット知らないんだ。
…うわ、めっちゃ良いな。
最初はひゅうがの為と思っていたが、気づけば俺自身が話すのが楽しくなっていた。
あむぎり「そういえば、お姉さんって名前は…?」
あっちゃん切り出した!!!
ゆうま「あ、僕も知りたいです。」
「名前言ってなかったね(笑)冬月Aって言います。」
Aさん…!
うっわ、名前まで可愛い。
綺麗系なのに、可愛いし。スーツだからすごい大人っぽく見えるけどひゅうがが言うようにあんまり歳変わらない気がする。
…名前、みんなに教えたくないなあ。
なんて考えてるうちに煙草は吸い終わってしまった。
「みんなこの辺の子なの?」
あむぎり「地元です!」
「また会うかもね。じゃあ帰り気をつけてね!」
ゆうま「また…、会いたいです!」
口をついて出てしまった。
ゆうま「…できれば。」
「あはは(笑)また会おうね(笑)」
笑いながら去っていった背中をなんとなくしばらく見送った。
あむぎり「ひゅうがが言う通りの人だったねー…。」
ゆうま「ね。やばかった。」
あむぎり「なにが??」
ハマった、かも。
でも誰にも言ってやらない。
煙草に火をつける横顔は、俺しか知らない。
435人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:aki | 作成日時:2021年9月5日 12時