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04_06 ページ50

▷あなた



目が覚めて、隣に眠るのはやまとくん。寝顔はまるで少年。やっぱり歳下って可愛いな。



少し離れたところで煙草に火をつける。二口、三口と吸ううちに、罪悪感が煙と共に溶けていく気がする。




ま、気がするだけだけど。





最低な土曜日の朝だけど、なんだかスッキリしている。…やることやってるからなんだけどね。



きっと昨日の上司と話してるのもやまとくんは見ていたはず。それでも何も言わなかったのは、彼の優しさなんだと思う。




強い言葉に、数々のアクセサリー。まるで本当の自分を隠して偽るような。



私にそっくり。






煙草の火を消して、ベッドに腰掛けるとやまとくんが目を覚ました。




やまと「…ん、おはよ、」



「おはよ。」




なにも言わないでいてくれるのが、心地よい。
 


都合の良い、大人の関係。





「明日打ち合わせ、大丈夫?私同行できないけど。」




本社に来てもらっての打ち合わせ。他のメンバーも来るみたい。




やまと「だいじょーぶ。」




ペットボトルボトルの水から口を離して、無邪気に笑う。





やまと「なに、見惚れた?(笑)」



「自分で言って照れてるし(笑)」



やまと「好きになっちゃダメだよ?」



「うっわ、キザ(笑)」




ああでも、最初に私が言ったんだっけ。





好きにならないでね。



…そうしたら、好きにならないから。





最低な朝だけど、悪くはないかな。

君が何も言わずに笑ってくれるから。

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作者名:aki | 作成日時:2021年9月5日 12時

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