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03_09 ページ42
▷あなた
あっちゃんが住みたがってた部屋が募集に出たのは知っていた。
けど、何も言わない。私も何も言わなかった。
…この生活が終わってしまうから。
あっちゃんとの生活は、心地よい。適度な距離感に、すれ違う時間帯。
一緒に過ごす時間は少ないけど、心地よい。
あったくて、ちょうどいい。
珍しく平日が休みだった私は、あっちゃんに促されるままベッドへ潜ったが、眠ってしまいたくはなかった。
リビングへ行くと、あっちゃんはヘッドホンをしてソファーで編集作業。
隣に座り、少しだけ体重を預ける。邪魔にならないくらいに。
あむぎり「眠くなくなっちゃった？」
「うん。」
あむぎり「…ご飯、食べる？」
「んーん、」
あむぎり「どっち(笑)」
ヘッドホンを外して、あっちゃんも私へ少し寄りかかる。
お互いが倒れないように、少しづつ支え合う。
私たちの生活そのもののようだった。
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作者名：aki | 作成日時：2021年9月5日 12時
