千夜一夜絵巻～二人の国王～ (ページ7)

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ボーダー隊 #1 ページ7

A「あんな風に言われたら山もすっごく気になるんだけど、まずは城の中を見てみよう！」

お城の外観、内壁は白を基調としたビザンティン建築。

廊下は渡りのように壁はなく吹き抜けなんだけど気候が暖かいせいか風が心地よい。

センスは悪くない。

A「あ……なんかいい匂いがする…」

食欲を唆るようなかぐわしい匂い。

キュルルルル…

お腹は正直だ。

だって食べる間もなく宮城くんに崖から突き落とされたもん。

自然と匂いのする方へと足が向いた。

A「ああ……美味しそうな匂い……」

匂いに釣られて部屋に入るとテーブルの上には様々な料理の数々。

A「…ゴクッ。食べたいなぁ…でもダメだよなぁ…きっとチャンミンのご飯だし。」

ミノ「食べてもいいですよ？」

A「のっ？！」

振り向けば爽やかイケメンっ！

ミノ「セフンさんからお話は伺ってます。」

え？

アイツが？

A「…なんて？」

ミノ「王様の御手付きなんですよね！(ニッコリ)」

やっぱりっ！

そんな風に触れ回ってたっ！

クソッ！

これからこんなイケメンに出くわしても何もはじまらないじゃないかっ！

ミノ「どうしたんですか？遠慮せずに食べていいんですよ？」

A「はい、いただきますぅ(涙)」

なんだかなぁ。

言い方！

王の女とか、御手付きだとかっ！

A「ご飯すっごく美味しいんだけどっ！」←何だかんだ言いながらも食べる

A「ふぅ…食った！」

お腹が満たされ頭がスッキリとして、ふと思い出したさっきの爽やかイケメン。

～ねえ、君はどこ所属？～

～僕ですか？僕は厨房担当です！～

A「厨房って事はコックさんだよね……」

……なぜにボーダー？しかも赤。

コックってさ、白じゃないの？

中には黒もいるかもしんないけど、ボーダーはないだろボーダーは！

ウォーリーじゃあるまいし！

A「まあいい。もっと他を見てこよう。」

城内はこの位にしといて今度は中庭でも見るか！

A「おお！これは立派な庭園！」

真ん中におっきな噴水があって、そこから蜘蛛の巣状に広がる通路。

その間に咲くたくさんの

A「苺……え？！こっちはメロン？！」

何なに？！

季節を完全無視したフルーツの大群！

こっちはプチトマト、キュウリ、ピーマン、唐辛子！てか、唐辛子の比率がパない！

オニュ「あ～驚くよね。唐辛子大好きなんだよね～あの人。」