ヒニムの中心 (ページ29)

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1集 you ページ29

正義のヒーローみたいに格好良さげにまとめてしまったけれど、

本当はハチャメチャな点ばかりだった。

A「プロモーションって何ですか！

ただのこじ付けじゃないですか！」

思わず吠えた。

プロモーション企画なんかなかったし、

そもそもヒチョルシって作曲なんかやるの？

そう思った瞬間渡された、大きい封筒。

A「何ですか？」

hc「開けてみろ」

中には編曲済みの楽譜と、サンプル音源のCD。

それと、私の1集の企画書があった。

hc「つじつまを合わせるために、そっちと連携して急いで企画作ってもらった。

デジタルシングルだったらスキャンダル揉み消すために後付けしたと思われかねない、

ということでフルアルバム」

思いがけない贈り物だった。

私がアルバムを出すの？

信じられない。

嬉しい悲鳴だ。

A「ありがとうございます！」

すぐにでも飛び付きたい気分だったが、やめた。

会って2度目の人間にキスをしたヒチョルシと同レベルにはなるまい。