_9 ページ42
A「…え？」
そんな質問をされるとは思っていなかったであろうAが驚いた顔をする。
中間「昨日一緒に歩いてたやん。
なんや背高いイケメンと。あれ誰？彼氏？」
A「え、なにそれ、いつ？私昨日仕事…」
中間「あーそうか。隠したい存在ってこと？
わかったわかった」
A「え、待って、いつ？本当に昨日？」
中間「俺が会社出たら歩いてた。夜」
A「夜…あ、」
中間「…心当たりあるんやん。
そんなんやったら期待させるような事言わんといてや
食事も誘わんといて？
その彼氏と行ったらええやん。
俺だけひとりでうきうきして…あほらし」
A「待ってそんなんじゃない。
彼氏とかじゃないから、」
中間「…帰る」
A「え、ちょ、待ってよ。話聞いてっ」
引き止めようとするAの手を振り払い、俺はひとりで歩き出した。
A「淳太！待って！」
うしろから追いかけてくるけど俺は止まらへん
…大学のときやって別れたくて別れたわけちゃう
ずっと…ずっと好きやった。
・
A「痛っ」
Aの声が聞こえた。
一瞬立ち止まりそうになるけどここで戻ったら…
…でもやっぱりほっとかれへん。
中間「…なにした」
A「淳太…あのね」
中間「足、捻ったんやろ」
A「別に平気、それより話聞いて…」
中間「…ほら」
Aの前にしゃがんだ。
A「え」
中間「はよ背中乗って」
・
A「ねぇ、覚えてる？
学生時代に酔った私をこうやって家まで送ってくれたこと」
中間「…当たり前やん
俺らそれがきっかけで付き合ったんやから」
A「私たち、なんで別れたんだっけ」
中間「…なんでやったかなぁ」
A「私、別れた後もずっと淳太のこと好きだったんだよ」
中間「…俺も」
A「私は今でもまだ淳太のこと好きだよ」
中間「…」
A「昨日の人、彼氏じゃないよ」
中間「じゃあ…誰？」
A「義理の息子」
中間「え、どういうこと？」
A「お姉ちゃんの息子」
中間「え、お姉ちゃんって…」
Aのお姉さんはまだ俺らが大学在学中に交通事故で亡くなった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 173人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
なこたん(プロフ) - ひのりーるさん» いえいえ！素敵な作品ですね、次の更新も楽しみにしています♪頑張ってください。 (2016年11月27日 16時) (
レス) id: 3e52d8806d (このIDを非表示/違反報告)
ひのりーる(プロフ) - なこたんさん» ご指摘ありがとうございますm(_ _)m 全く気がつきませんでした… 修正していただきました！ (2016年11月27日 16時) (レス) id: c73deeb403 (このIDを非表示/違反報告)
なこたん(プロフ) - 禁煙スペース、ではなく喫煙スペース、ではないでしょうか？すみません、気になったので(^^; (2016年11月27日 15時) (レス) id: 3e52d8806d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ひのりーる
| 作成日時：2016年11月3日 16時
