Colorful Magic ４

colorful magic again ver.red。 ページ3

赤side


会われへん間は、


もし、次にともに会えたら、

何を話そう、

何を聞こうって、


ほんまアホみたいに、
毎日のように、
妄想しとったくせに。


いざ、本人を目の前にすると、

肝心な言葉どころか、
気の利いた会話すら、
何一つ出てけえへん。


とも、見た目は変わったけど、
中身ちっとも変わってへん。

俺が好きやった、
まっさらなとものまんま。

いや、前より可愛いさ増した気がする。


ホテルの高層階。

窓辺のソファに座って、
幸せそうにケーキ頬張ってる姿。

身悶えもんに可愛ええ。


あー、ほんまは、
この姿を写真に収めたいけど、
それさえ、よう言わん。


カラオケ屋でみんなで撮ったけど、
俺ら席離れとったしな・・・


他愛無い近況話してるだけやのに、

早速、中間さんが登場や。


ともって、昔っから、
無意識に俺を妬かせる天才やん？

カラオケ屋でも、
ずっとみんなに囲まれてさ。

あいつら、全員、
割と本気でとも狙いなはず。


中間さんの名前出たせいで、
つい不機嫌が態度に出て、
会話が途切れてしもた。

嫉妬してるって、流石にバレたよな。

カッコ悪。


昔々に振られたのに、
女々し過ぎやろ。


ともは、さっきから、
黙々とケーキを口に運び続けてる。

口ん中、生クリームでいっぱいにしてやるから。


「神ちゃん、そない急がんでも、
俺、ケーキ横取りしたりしいひんて」


つい、からかってしもた。

やって、可愛いねんもん。

しゃあないやんけっ。


神ちゃん、無意識やったんか、
キョトンとして、
俺を見てる。


フォーク動かす手は、一旦止まった。


「ほら、ついてるやろ。
そんなに急いでかきこむから。
どしたん、神ちゃん、まだ酔うてんの？」


思わず、
ティッシュで、
口元のクリーム、
拭いてあげてしもた。


これって、元同級生として、
適切な距離超えてるよな。

けど、俺ら、元恋人やん？

ええやんな？


「うん。酔うてるんかも」


ぽつんと呟いて、
ともが憂いを帯びた目で俺を見つめた。


そんな目で見られたらさ・・・


俺の脆い理性なんか、ぶっ壊れてまうって。


「ほんま困った子やな」
　

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