Colorful Magic ４

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緑side


大毅の癖なんか、
キスする前は、
必ずこんなちょっと切ない表情するん、
思い出して。

胸がぎゅっとなる。


この沈黙に、
胸が張り裂けそうなんは、
俺だけなんかな。


今も大毅が好き。

ううん、今日また一目惚れしたんかもしらん。

少し大人になった大毅に。


「神ちゃんはアメリカ生活どうなん？
楽しいん？」


「楽しいいうか、
必死いう方が合ってるかも。
言葉の壁もあるしな。
いつか日本で活動したいけど、
まだ無理そうやねん」


「英語ペラペラちゃうん？」


「全然やで。
買いもんぐらいは困らんなったけどさ、
だーって凄いスピードで話されると、
お手上げ。
俺、英語のセンスないみたい」


「マジで？
それで４年もよう頑張ったな」


「うん。
めっちゃ頑張ってんて。
まあ日本人もちょっとは、
ダンス仲間におるからやってこれたんかも。
なあ、大毅はなんの勉強してんの？」


「経営工学やで」


「嘘。
俺もおんなじやで！
通ってたアメリカのカレッジが、
その学部を専門としててな。
ま、お父さんに無理矢理勧められただけで、
興味ないから、ちっとも習得出来てへんけど。
めちゃめちゃ辛かった」


「けど飛び級で卒業したって流星に聞いたで？」


「無理矢理な。
いつまでもダラダラ通てる方が辛いやん？
やから必死やってん」


「凄い頑張り屋さんやん」


「いや、そんなええもんちゃうって。
日本人やから甘く点数つけてくれたし。
実は淳太に相当助けてもらってんな。
レポートなんかほぼ、
淳太作やねん。
頭ええしげからしたら、
信じられへん有様やろうけど」


「ふうん・・・」


そう呟いただけで、
大毅、よっぽど呆れたんか、
黙り込んでしもた。

せっかく、
ええ感じで会話続いてたのにな。


ほんまに聞きたいことは、
何一つ、聞かれへん。

ほんまに言いたいことも、
何一つ、声にならへん。


今、好きな人おる？

なんなら、彼女やったりする？


俺のこと、もう怒ってへん？


ちょっとは思い出してくれたりもした？


今の俺んこと、どう思った？


確信に触れるような言葉は、
胸の奥に押し込んでる。


大毅の恋愛対象は、
今はもう女の子やろ？

７→

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