【黒バス】俺らキセキの世代とは違うんだけど④ (ページ46)

今日:10 hit、昨日:1 hit、合計:14,838 hit

橙色と柳色3 ページ46

【萩本side】

日向「皆わかっていると思うが、俺らが目指しているのはここだ」

そう言った日向先輩は、トーナメント表の真ん中を指した

日向「出場している５０校全てが、熾烈な予選を戦い抜いて各都道府県の代表になったチームだ。一校一校が予選で戦ったチームの思いを背負って出てきてる。血へど出るほど練習して、死に物狂いで戦って挑んできた。
そんなやつらを倒した一校しかなれないんだ。日本一が軽いもんなわけねぇだろ！必死なのはどこも一緒だ。少しでも気を抜けば致命的なんだ。頭じゃわかってたんだけど、心の何処かにまだ隙があったみたいだ。
つーわけで監督、渇入れるために一発継起良いの頼むわ」

先輩達は全員紅葉をつけてコートに戻って行った

その後はさっきまでと別人かと疑うほどに動きが変わり、83：77で中宮南高校に勝利した

＿＿＿四日目の三回戦

今日の相手は森園北高校

黒子君と火神君も加わり、87：82で三回戦突破

萩本「次は準々決勝…」

私はトーナメント表に蛍光ペンでチェックを入れた

トーナメント表を見ると、だんだんと学校が絞られている

準々決勝ということは、今勝ち残っているのは8校ということになる

洛山…海常…秀徳…そして陽泉…

得点の差を見れば、やはりこの4校はレベルが違う

いくつか録画の試合は見たけど、その中でも前代未聞の試合があった

陽泉高校の二回戦と三回戦だ

なんとも信じ難いことに彼らは、私達が最大火力で勝利している中、81：0という事態を起こしていたのだ…

＿＿＿

私達は今、陽泉の試合をDVDで見ていた

……が、

伊月「尋常じゃないなこれは…！」

小金井「っていうか、バスケの試合だよねこれ…！」

飴宮「シュートしたボールは、確実に紫原に跳ね返される。
地区大会の強豪と弱小の試合ならこんな風にならなくもないけど、全国大会の、それも二回戦・三回戦続けてとはね…」

木吉「超攻撃型の桐皇とは、完全に対極だ。“二試合連続無失点”」

鉄壁という比喩すら生ぬるい、圧倒的守備力

これが…陽泉高校

日向「…WCでは、まだ橙沢は出てないんだよな？」

萩本「はい。予選では出てるので調べてはありますが、中3での空白の一年があるのであまり力にならないかと…」

直也君は天光の師表の中で、“一番上限がわからない”

けど彼のことは、幼馴染である私と桜太が一番よく知っている

飴宮「…ﾌｲｯ」

私は桜太の方をチラリと見たが珍しく逸らされてしまった

萩本「…？」