青色と柳色6 ページ31
【萩本side】
柳浜「ﾀﾞﾑﾀﾞﾑｯ))高校入ってもな？峰ちゃんは開始から来んって理由で俺が入って、チームのフォーメーション的にも俺はSGの二番手やねんﾀﾞｯ))」
柳浜君は急にドリブルをやめてシュートを打った
ｽﾊﾟｧｯ！))ピーーー！！
そのシュートは私が知っている“柳浜君のシュート”ではない、荒っぽいシュートだった
そうだ…柳浜君は個人技とは
柳浜「別に誰を恨んでるわけでもあらへんけどな？俺は常に“代わり”って言われるんや。中1の時も…俺だけ1人…」
萩本「柳浜…君…？」
怖い…
初めて…彼が…柳浜君が怖い…
初めて会った時から変わらない優しさを持つ彼が…桜太と対面しただけで…
柳浜「俺はな？“自信”がほしいんや。何もかも宮ちゃんの後ろやなくて…“ここだけは俺が一番や”って言いたいんや」
こんな柳浜君…私は知らない…
開会式の後に会った柳浜君とは、全く別人みたいだった
飴宮「______なら自信を持てばいい」
「「！！」」
飴宮「ﾀﾞﾑﾀﾞﾑｯ))ﾋｭｯ))」
柳浜「！！
(ペネトレイト…からの即シュート…！？)」
ﾊﾞｼｭｯ！))ピーーー！！
「い、今何が起こったんだ！？」
「いつの間にかシュートが決まってたぞ！？」
桜太は私も見たことのないような速さでシュートを決めた後、改めて柳浜の方を向いた
飴宮「俺に勝って、自信を持て。そして『奇術師は思惑師よりも強い』って、胸張って言ってみろ」
柳浜「…それ、言って宮ちゃんにメリットないやん」
飴宮「あるさ。自然と壁を作ってるお前がその壁を壊すことで、お前と俺の本気の勝負ができる。そしてそうなれば、俺は“思惑師の力”を取り戻す」
柳浜「！！…ええやんそれ」
周りが置いていかれるようなスピードでシュートを決め始めた2人
現時点で、2人の実力差はまだわからない
小金井「え、2人の勝負始まったけど！？」
土田「というか、なんで柳浜を目覚めさせるような言葉を…」
けど、桜太にも何か考えがあって言っているのは確かだ
萩本「桜太に任せておけば大丈夫ですよ」
なんたって彼は…
萩本「“思惑師”、ですから」
気づいた時には罠にハマっている
そして桜太がこの行動に出たということは…
“桜太は本気で勝つつもり”であり、その行動は“誠凛の勝利の確率を上げる”…！！
…さっきの桜太の“先にくれ”とは、“先に勝負させてくれ”という意味だ
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作者名：湊 | 作成日時：2020年8月1日 19時
