第 10 話 ページ12
▪道宮 結side
サラサラな髪を靡かせ、昇降口で誰かを待つ女の子。その表情はとても幻想的でこの子こんな可愛かったんだと、思い直す。
私を追い越す大きい影。その後ろ姿に私の視線は釘付けになる。
「今泉、待った？」
「ううん！一分くらい！」
「なら良かった。帰ろう。」
私の好きな人の好きな子。友達でもあるけど、勝手にライバル視していた。
けど、ライバル所じゃない。Aちゃんは私の何十歩も先にいた。
「道宮、帰らないの？」
「あっ帰る帰る！雪降りそうだなーって思ってさ！」
クリスマスまであと三日。
私は友達何人かでクリスマスパーティーをする。本当は澤村も呼んでいたけれど、デートが決まり『やっぱ行けない』と申し訳なさそうな表情で言ってきた。
「……道宮さ、結局澤村に伝えないの？」
澤村の元チームメイト池尻に不思議そうに言われる。
それもそのはず、私はつい先日までフラれてもいいから終業式に告白してやる！と意気込んでいた。
「ん〜…怖くなっちゃって！！…高校も受かれば一緒だしまだ焦ることないかな〜って」
あぁ、多分あの2人はクリスマスに上手く行くのだろうな。上手くいったとき、私はちゃんと祝えるかな。
「まぁ、焦らんでもいいけど、一応澤村以外にも目ぇ向けとけば？俺とか。」
「え〜、池尻同じクラスのユリちゃんが好きなんじゃないのー？」
「うっせ。」
一番二人の恋路に詳しい池尻がここまで言うのだ。
私は鞄のキーホルダーを握りしめた。
第10話▪失恋
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 84人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
夏(プロフ) - コメントありがとうございます👌めっちゃ掛け持ちしてるので更新が遅くてすみません。早めに更新出来るように頑張ります！ (2023年5月12日 18時) (
レス) id: c735372d58 (このIDを非表示/違反報告)
ねこみや(プロフ) - めっちゃ好きです、、続きが気になる（ ; ; ） (2023年5月12日 7時) (レス) @page8 id: 3ca32de087 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：夏 | 作成日時：2023年2月27日 8時
