苦しかった ページ44
「えっ!? な、なんで笑って…」
「いや、Aは本当に優しい子だなって」
そういうと私の頭を数回、優しい手つきで撫でた
「俺はそんなことで怒ったり、不機嫌になったりしないよ」
「!」
考えていたことを見透かされたのか、その言い方は私ではない誰かに向けて行っている様な口ぶりだった
「今回この旅館を選んだのもAの為だったんだし」
「…私のため??」
「ここの温泉種類がたくさんあって、女性に大人気の場所だって聞いてたからAを連れてきてあげたかったんだ
俺の予想通り、Aは温泉を堪能してくれたみたいで僕は嬉しいよ??だからAが謝る事なんか一切ないさ」
「ヒロト…」
私のためにここまで考えて計画してくれていたなんて
なのに私ってば……
「そろそろ食事が来るころだね」
ｺﾝｺﾝｯ
「あ、来たみたいだ」
「はーい」っと言いながらヒロトは持っていた本を閉じ、テーブルに置くと扉をあけに行く
(この本も…私が長風呂になるを想定内に入れてたから持ってきてたんだ…)
彼の気遣いに胸がｷｭｳｯっと絞めつけられた
こんなにも私のために動いてくれている人が、これまでにいただろうか
お父さんもお母さんも、私にここまでしてくれた記憶は一度もない
「それでは失礼します、どうぞごゆっくりとお食事をお楽しみくださいませ」
そういうと女性スタッフさんは部屋を後に、私達も席について並べられた食事を見渡した
「どれもおいしそうだね」
「すごく豪華だ…」
「ここはこの魚をしゃぶしゃぶにして食べることを強く推してるみたいで、気になってたんだ」
「そんな食べ方もあるのね!」
「じゃぁ食べようか」
「「いただきます」」
「ん〜!美味しっ!!」
「うん、こんなにおいしいとはね」
(大丈夫、お昼の時よりかは食欲もある)
ちゃんと食べれるか不安だったけど、問題なさそうだ
「A今日は楽しかった?」
「っ、え?」
突然の質問に食べていたお刺身を丸のみしてしまった
「とっ当然!すっごく楽しかった ﾆｺｯ」
「そっか…、ならよかった」
「……っ」
(あぁごめん、ごめんなさい)
こんなにも優しい彼に嘘をつくことが
「こんなに美味しいものも食べれて、気持ちのいい温泉にも入れて幸せだ〜」
「そう言って貰えて俺も嬉しいな」
(本当にごめんね、ヒロト…)
＿＿＿＿＿＿＿＿＿すごく苦しかった
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
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倉狩莉緒菜(プロフ) - 遊星さん» 遊星さんコメントありがとうございます。リアルの方が忙しく、中々更新できない日々が続いていました、出来るときに少しでも多く話数をあげられるよう頑張りますので、今後ともよろしくお願いします。またそのようなコメントが頂けてとても嬉しです! (2019年6月16日 15時) (
レス) id: cee2073a15 (このIDを非表示/違反報告)
遊星(プロフ) - 更新停止になってますが大丈夫ですか？素敵な話なのに更新停止は勿体無いです。早く続き読みたいです。 (2019年6月5日 18時) (レス) id: cc3dcebb37 (このIDを非表示/違反報告)
倉狩莉緒菜(プロフ) - ゆいどんさん» えっとですね、ユーリ!!!onice というアニメのユリオわかりますか??そのキャラのコスプレして後ろ姿でポーズしてるやつが私の今のアイコンです！ ヘッダーの居場所入力のところに「イナイレ 最強少女の世界編スタート」とあるのも目印かと！！ (2018年8月15日 2時) (レス) id: 71e9921762 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいどん(プロフ) - 倉狩莉緒菜さん» どんな感じのアイコンですか！！なかなかそれらしき人が見当たらなくて… (2018年8月15日 0時) (レス) id: a65eaf3afd (このIDを非表示/違反報告)
倉狩莉緒菜(プロフ) - ゆいどんさん» 全然いいですよ(^^)お待ちしてます！ (2018年8月14日 23時) (レス) id: 71e9921762 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：倉狩莉緒菜 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/futere/
作成日時：2018年1月6日 15時
