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リドルくんはひとつ咳払いをして「とにかく」と話を続ける。
「ボクはいいから。キミのほうがいくら年上でも、レディなのには変わりない。ボクにとってもレディには変わりないよ、だから…」
喉の奥で変な音が鳴りそうだった。女の子扱いなんて暫くされていなかったので、あまりに紳士的な対応と推しということが相まって「そ、そう」としか返せなくなる。一気に戦気を削がれたようだ。
ああ、年上の威厳も同時に削がれていく。なけなしのプライドを振り絞って導き出した案は。
「…ふ、ふたりとも付けないっていう、のはどうでしょう……」
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なんであんなこと言った、私！
家を出る前の発言を、今更ながら後悔する。チラリと横を見ると、隣でフードを深く被り、辺りを珍しそうに見渡しているリドルくんがいる。あまりにもかわいい。──のだが、その分美形オーラが滲み出ていて、周りの人の視線が背中に痛いほど刺さっていた。
いくらフードで隠れているとはいえ、抜群のスタイルと高い鼻や整った唇は隠せないのだ。二次元の美しさを完全になめてかかっていた私は、無理矢理にでもマスクを付けたら良かったのでは？と後悔に苛まれる。
「り、リドルくん…ちょっとお話が…」
「キミ」
「は、はいっ」
話を遮られ、背筋が糸で吊られたように伸びる。「キミ」たった一言投げかけたリドルくんの声は喜色を帯びていて、フードの奥深くに隠された瞳がゆるりと歪み、あまりにも純粋な笑みを浮かべている。不可思議に思って視線を辿っていくと、エレベーター前に"猫カフェ"の文字が。
「で、出会って数日の人にワガママを言うなんて、非常識だと分かっているんだ」
私の呆然とした表情を見、途端に顔を真っ赤に染め上げて、彼は弁解するように言葉を紡ぐ。指した指は小刻みに震えており、本当に申し訳なさそうな表情でかわいらしいお願いをするものだから、思わず驚いてしまったのだ。「大丈夫だから」そう返しながらも、別の意味で全然大丈夫でないことに私は気づく。
──このままでは、猫とリドルくんの同時摂取は萌えの過多で私が死んでしまう。
既に震え上がるリドルくんに対して尋常でないほどに萌えているのに、それに猫をプラスしたら私はどうなってしまうのか。答えは言わずもがなだ、死ぬ。
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Collet(プロフ) - いろはさん» コメントありがとうございます！^^飯テロ小説初めてなので美味しいと思っていただけているのならとっても嬉しいです〜！わたしも国宝級イケメンと住みたいんですけどそんな世界線どこかにありませんかね…。 (2020年9月27日 17時) (
レス) id: 0bc2fe8691 (このIDを非表示/違反報告)
いろは - もんのすごい食レポ上手いっすね...お腹すいてきました()リドルくんと住みたいぃぃぃい (2020年9月27日 16時) (レス) id: 783a9cd7e8 (このIDを非表示/違反報告)
Collet(プロフ) - まめさん» キレ気味笑いました！ありがとうございます！頭の中で喋っているリドルくんを書き起こしているだけの状態なので、私の解釈しかこもってないんですよ…。理想通りで嬉しいです！^^ 次回更新で続編に移るので、そちらもぜひ読んでください。 (2020年8月21日 0時) (レス) id: 0bc2fe8691 (このIDを非表示/違反報告)
まめ - 可愛いなぁもう！！！（キレ）めっちゃ理想どうりのリドルくんで感動してます！大好きです！更新がんばってください。応援してます！ (2020年8月19日 19時) (レス) id: 9861be23cf (このIDを非表示/違反報告)
Collet(プロフ) - やなさん» ありがとうございます……ありがとうございます…リドル・ローズハートをどれだけ可愛らしく見せられるかチャレンジやってるので……"毎回楽しみにしている"とのコメントも、とっても嬉しかったです！書く気が起きました。よかったらまたコメントしてくださいね。 (2020年8月13日 2時) (レス) id: 0bc2fe8691 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Collet | 作成日時：2020年6月21日 10時
