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波乱だらけの文化祭は無事終わり、
寒さに拍車がかかって
冬休みまでのカウントダウンが始まった頃。
夏「え、まだ村上と話してないの？！」
はい、
信ちゃんと私はまだ仲直りしてないんですよ、はい。
夏「ありえないんだけど。
もーLINEでも良いから謝っときなよ」
これが漫画とか、小説ならヒロインは
『LINEじゃなくて会って謝りたい』
とか思って、会いに行って
結ばれるんだろうな。
だけど私には直接会う勇気はない。
何ヵ月も会話履歴が無いLINEに、“ごめん”とだけ入れておいた。
これじゃ、何に謝ってるのか分からないよね。
でもそれ以外の言葉が浮かばなくて
スマホの電源を切った。
錦「冬休みまであと3日やなっ！」
「そんなに楽しみ？」
錦「Aな楽しみやないん？」
夏「この子、彼氏無しだから」
錦「あ、クリぼっちやもんな。」
うわ、酷くない？
いや夏樹には彼氏いますけど、
錦戸にはいるの、彼女
錦「あ、俺と付き合う？」
ん？
は、え？
錦戸、すごい笑顔だけど………え？
何げに凄いこと、言ってるよねこの人。
夏樹はニヤニヤしてるし
錦「あ、俺、Aのことマジやないから」
錦「クリぼっち回避のための彼氏やから、な。」
夏「ほら、錦戸がこう言ってくれてんじゃん？」
夏「高校生のクリぼっちは悲しいよ
付き合っちゃえば？」
私の好きな人は信ちゃん。
だけど私は、頷いてしまった。
錦「ん、今日からA、俺の彼女な」
無言で手を出してきて、サラッと連絡先を交換しちゃったよ、私。
錦「よろしく、」
ニッと笑った錦戸が、すごくカッコよく見えた。
なに私、ときめいちゃってるんだろ。
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