わんだふぉな日々

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「わ！わた！？…起きたの？」
小声でたずねるも返事はなく、
寝息だけが聞こえる。
ね…寝ぼけてるのか…
いや、しかし、この状態は…非常にヤバい。

細い腕にがっしりとホールドされ、
熱い体が密着して
渉の心臓の音がトクトクと
耳元で響いている。

穏やかな渉の心音と違って、
自分の心臓は早鐘のように鳴り騒いでいる。

熱による荒い寝息がおでこのあたりに
ふきかかるのがゾクゾクする。

起こさないように、抜け出そうと身じろぐと
渉は「んん…。」とうめきながら、
さらにギュッと強く抱きしめてくるばかりか
片手で背中を大きく撫でてくる。

思わず反応して「ひっ！」と声が出てしまう。
ああぁ…ヤバい。
完全に、元気になってしまった…

恥ずかしすぎて、
下半身が渉に当たらないように
腰を逃がすのに、
背中を撫でていた渉の片手が
あろうことか俺のけつのあたりをグッと掴み、
そのまま仰向けに体勢を変えた渉の上に
俺の体を乗り上げさせてしまった…

ずり上がった俺の顔は、
渉の顔のピッタリ横に。
そんなに身長は変わらないので
息子同士もうまい具合にピッタリ重なり合ってしまう。

心の中で、ひいいぃぃぃぃぃぃ…と
声にならない悲鳴をあげる。
渉に覆いかぶさってうつぶせのまま
固まっていると、
耳元にチュッとリップ音。

俺がビクッと身を震わせると
渉は後頭部をガシガシと撫ぜながら
「フフ。ふわふわ…カアイイ。」
と寝ぼけた声で囁く。
うわぁあ、頭が沸騰しそう。

愛しむように優しく
俺の体をまさぐりながら
頭や顔にチュッチュッと
優しいキスを降らせてくる。

ちょ…ヤバ…ほんとにヤバい…
昇天する…
て、天に召されるぅぅぅ…

「わ…わたぁ…」
情けない声をあげて召されかけたとき、
渉の口から発せられた言葉に、
――――心臓が止まった。


「んん…マイー、好きだよぉ〜。」

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