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不意に聞こえた、搭乗案内のアナウンス。
ゆっくりと目を開けると、彼はいつの間にか空港の椅子に座っていた。
視界の先を見て、彼は目を見開いた。昔使っていたラケットバッグ。机の上には、大好物だった炭酸飲料。今よりも華奢な足に、まだ白い運動靴。
携帯の画面で、自らの顔を映す。そこには、幼い顔をした自分が驚いた様子で映っていた。
(本当にタイムトリップした……？ )
にわかには信じ難いが、夢という感覚もない。ということは、これは現実なのだろう。
目覚ましに、飲みかけの炭酸飲料を呷る。弾ける痺れと共に、甘い液体が喉を駆け抜けた。
まだ、美味しい。未来の自分はすっかり飲めなくなってしまったが。
(俺、結構ガキ舌だったんだな……)
缶を弄び、ゴミ箱に投げ込みながらぼんやりと考える。搭乗はいつだろう。もうしているのだろうか。自販機の飲み物サンプルを眺めていた、その時。
「いた……リョーマくん！ 」
雑踏に響いた、高い声。とくんと彼の奥で何かが音を立てる。人の隙間に垣間見えたのは、頬を赤くして息を切らした、幼いお下げ髪。
「……竜崎……」
漏れた声は、あの時と同じようにすかしていた。わざわざやってきた彼女を突き放した過去の自分は、なんと馬鹿だったのだろう。
立ち止まっていると、彼女は一生懸命人を避けながら彼のところまでやってきたのだった。
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幻想曲(プロフ) - 鳴菜瀬さん» 鳴菜瀬ちゃん！！久しぶりです、ものすごい亀更新になると思うけどまた見てくれたら嬉しいです……！ (2018年2月10日 23時) (
レス) id: 530eb924bf (このIDを非表示/違反報告)
鳴菜瀬(プロフ) - お久しぶりです。鳴菜瀬です!!覚えてるかな?久しぶりに占ツク来たら新作上がっててびっくりしました。おかえり!これからも応援してます! (2018年2月4日 17時) (レス) id: 62c6436c3e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：幻想曲 | 作者ホームページ：http://uranai.amanoboru
作成日時：2018年2月1日 2時
