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雛「なんかすごい世界やな」
倉「今回の取引はエアガンやったからこんなラフな感じやけどほんまはもっと裏取引っぽいやり方すんねんで?」
雛「へぇー」
といってもマルは殺傷能力のあるもんはあんま買わんようにしてるから、その"らしい"取引にはあんまり行ったことないんやけど
しばらくすると2つのケースを片手ずつに重そうに抱えたマルが部屋に戻ってきたから1つを受け取る
倉「安田さんは?」
丸「そのまま帰ったよ」
雛「その2つはなんなん?」
丸「信ちゃんの分と予備で2丁、こっちの小さい方が信ちゃんのやつ」
マルが抱えてたケースを信ちゃんに渡すと、信ちゃんがおそるおそる箱を開ける
雛「これも改造エアガン?」
丸「うん、俺らのより若干威力は落ちるけどその分扱いやすいし持ち運びもしやすいから護身用にはちょうどいいと思う」
雛「ありがとう」
慣れない手つきでエアガンを触ってる
丸「ナイフとかはむしろ危ないからね」
雛「なんで?」
丸「初心者がナイフ持つと隙ができるし、相手が格闘術に長けた人やと奪われてこっちが危険に晒されかねないから」
倉「むしろド素人相手やとナイフ持ってくれてるぐらいの方が体力も使わんで良かったりするしね、エアガンは中長距離で使えるから使い勝手は良いやろうな」
雛「そうなんや…」
丸「それにこのエアガンなら片手でも扱いやすいから逃げやすいし、信ちゃんの場合戦うより自分の身を守る方がメインでしょ?」
雛「うん、ありがとう」
不安そうな信ちゃんの声
そんな信ちゃんを見守るマルの目が今まで見たことないほど優しくて、マルにとっての信ちゃんが何者なのか気になった
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作者名:コーヒー豆 | 作成日時:2018年4月11日 17時