家政婦のミタさん【番外編】 (ページ3)

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紅茶をテーブルに置くと、海斗くんがぐっと私を引き寄せた。

『少しこうしててもいい？』

「フフッ、紅茶が冷めちゃうよ」

『ティーウォーマー用意してんじゃんｗ』

「茶葉も抜いてますｗ」

『この時間は邪魔されないだろ』

(回想)
今日の0時ちょうどを迎えるころ、海斗くんは予言していたｗ

『どうせジャストに元太からLINEがくるんだよなｗ』

案の定、海斗くんのおめでとうの言葉の前にピロンピロンとスマホが鳴った。
通知をきっておけばいいんだけど、海斗くんも私もどこか期待していたｗ

げんげんたAちゃ～ん、お誕生日おめでとう
げんげんたちゃかなんか捨てて、俺のところにおいでよ!愛してる～

「期待を裏切らない元太さんｗありがたいな～」

『返信していいよ。俺も送っとく』

宮近「俺の彼女」にわざわざおめでとうLINEを送ってくれてありがとうな。予想どおりだったぜ!
宮近何を言おうとも、Aがお前のところにいくことはない!諦めろw

A元太さん、ありがとうございます♪LINE、一番のりでした。嬉しいです
げんげんたちゃかがいじめるよぅ～。鍵開けておくから、こっち来てよ～

『はい、無理～。26歳なりたてのAは俺がたっぷり堪能しま～す』

Aもう遅いので、おやすみなさいませ。戸締りはきちんとなさってくださいね♪

スマホを置いた私を押し倒し、ギラついた目で『おめでとう…じゃ、いただきますｗ』とキスをしてきた。
先日イライラしていた甲斐があって、今日はバッチリ愛していただけそうｗ

思わぬ伏兵が現れるとも知らずに、私は目を閉じた。

「元太さんのは予想できたけど、まさかるいに邪魔されるとはねｗ」

『あれは誤算だったｗ』

「今日はほんと楽しかった。こうして海斗くんとも一緒にいられて幸せだよ」

『うん、一緒にいられることが幸せ』

ティーウォーマーの火が消えるまで、しばらくくっついていた。

「さて、ケーキ食べましょうかねぇ～」

『あ、待って。はい、ロウソク』

海斗くんが♪Happy Birthday To Youを歌ってくれて、ロウソクの火を消した。
ポケットからだしたリボンのついた小さな箱…キラキラ光るピアス。

『俺のと同じ石だよ。パーツの色も一緒』

フープが似合わない…と話したことをちゃんと覚えていて、スタッドを選んでくれた。

「嬉しい…大切にするね」

『ずっと一緒だよ』