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お茶の支度をして、またアイロンがけをはじめた。
ガチャッ
元「ただいま〜〜〜！」
「おかえりなさいませ、元太さん。突然、お邪魔して申し訳ありません」
元「く〜〜〜っ！こんな時間にAちゃんに出迎えてもらえるなんて嬉し〜い」
元太さんはお土産〜と、ケーキの箱を渡してきた。
ズシッ…ん？この重み？何個入ってるの？？
元「え？丸で買ったよ？夜はまだまだｗゆっくり食べよう！」
「は…ぁ…」
ローズヒップティーを淹れて、ホールケーキを切り分ける。
ものすごい罪悪感を抱きながらも、ワクワクが止まらないｗ
「ど、どのくらいいきます…？」
元「Aちゃん、もっといっちゃいなよ(ニヤリ)」
元太さんの悪魔のささやきにつられて、まぁまぁ大きめにカットしてしまった…。
嬉しさを隠せないままケーキを頬張っていると、
元「ねぇ、Aちゃん。ずっと聞きたかったんだけど…」
モグモグ「ふぁい」
元「ちゃかが初めての彼氏じゃないでしょ？元カレってどんな人？」
いつもより落ち着いた口調でたずねられた。
「へっ、あっ、大学の…同級生です…」
元「はじめて付き合ったのはいつ？その人？？恋バナ、教えて」
「あ、いや…はじめて付き合ったのは高校生の時です…」
でも高校の途中で家のことがいろいろあったから、しばらく恋愛をする余裕がなかった。
大学でやっと落ち着いて付き合った人は、
「…4年の時に向こうが留学することになって…そこでさよならしました…」
元「そのあと3年間彼氏なし？その間に好きになった人は？？」
「このお仕事って案外出会いはないんですよね〜…飲み会とかは行きますけど、そこまでには…」
元「で、ちゃかに出会ったってわけか…」
元太さんは眉間にシワを寄せて、しばらく黙っていた。
モグモグ「ん？？？」
元「もし俺の方が先に出会ってたら…俺と付き合ってくれてた？」
ゴクン「！？…元太、さ、ん！？」
元「…俺、Aちゃんが好きだよ。そばにいて欲しいってずっと思ってた」
元「でも、俺、ちゃかのことも大好きだから、別れてくれなんて言えない…でもさ、好きってこと、どうしても伝えたくて…ごめんね、困らせて」
「あ…いえ、あの…元太さんは弟みたいっていうか、弟いないですけど、その…」
元「弟…かぁ〜。そう言われると思ってたｗ」
あぁ、そういえば海斗くんはなかなか好きって言ってくれなかったな…海斗くんのLINEに気付かないまま、そんなことを思い出していた。
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作者名：みー | 作成日時：2020年11月23日 0時
