家政婦のミタさん【番外編】

誕生日 ページ1

11月に入ってすぐの頃。
寝る前に海斗くんが嬉しそうに言ってきた。


『A！誕生日だね♪』

「は？誰と間違えてんのっっ(怒)」


いつの彼女の誕生日よ！
ノエルさんと誕生日が全く同じだからすぐ覚えたって言ってたくせにっ！！

イライラしていた私はついケンカ口調で返事をした。


『違う！違う！ほら、11月になったでしょ。Aの誕生月に入ったね♪』

「まだ結構、先だけど…」

『俺、今ならノエルの気持ちがわかる！大事な人の誕生日って何日も前からカウントダウンしたくなるもんなんだな♪』

「…………」


あぁ…この人はこんなにも真っすぐ愛を伝えてきてくれる。
なのに、なんで私はイライラをぶつけてしまったんだろう…。

ギュッ…


『どした？A？』

「海斗くん…好き」

『///えっ、えーっと…俺も好きだよ』


海斗くんの顔が近付く…『ムギュッ』


「ハミガキしたから、チューはしない」

『いや、ここは受け入れるところだって！』

「そうはいかないｗ今夜はもう寝まーす」

『え〜〜〜、しないの？この雰囲気でしないの？？明日ゆっくりなのに？？」

「ごめんね、今日はできない日なの…」

『あぁ、そういうことか…だからここ最近ご機嫌悪かったんだね』


え…私のイライラがわかってたの？


『でもよかった。俺がなんかしちゃったんなら謝らなきゃだけどさ。それじゃ仕方ないよね』

「あ〜〜〜、もぅ〜〜〜///どれだけ好きになればいいのよ〜〜〜///」


チューッ、チュッ、チュッ、チューッ…
キョトンとしたままの海斗くんに何度も何度もキスをした。

このキョトンが天然？計算？？
どちらにしても、どうやったらこんないい子に育つのよ！
宮近母に子育て本を出版してもらいたい！！


『誕生日、楽しみだね』

「うん、一緒に過ごしてね」

『もちろんだよ。俺にとって今年一番の大事な日』

「じゃ、ハミガキしよっかｗ」


ベッドからでて、並んでハミガキをする。
今日も私たちは幸せです♪

＊Ｍ→

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