コネクト4[ARS] (ページ13)

今日:2 hit、昨日:3 hit、合計:3,699 hit

(133) ページ13

智side
光が消えた後、俺らの前にはもう悪魔はいなかった。
潤をあれだけ傷つけてきたあいつは、床に倒れこんでいる。
A「みんなそのまま動かないでね。」
いつの間にかラミ様じゃなくなったAがすっと倒れこんでいるアリアに近づく。
A「あなたのしたことは決して許されることではありません。
お姉ちゃんを誘拐したことも、悪魔と契約をしたことも。
潤くんにしてきたことはまだ私は知らないけれど、あなたを見ただけで怯える潤くんをあなたの元になんて帰せるわけがない。
もう私たちに近づかないでください。
あなたはあなたのしたことを認め、きちんと償っていってくださいね。」
怖いくらいに冷めていて冷静な声は、俺たちがアリアに言いたかったことをすべて言ってくれた。
下唇を噛みしめているアリアは何も言わない。
Aはゆっくり目を閉じて、指を鳴らした。
その瞬間アリアの姿が消えた。
A「みんな、ゆっくりしゃがんで？」
え？っと思ったのとほぼ同時に、勝手に身体から力が抜けた。
和「A・・・」
A「悪気にやられちゃったね。力入んないでしょ？」
言われて立ち上がろうとしても全く力が入らない。
A「ごめんね、精霊たちに頼んで戦いが終わるまではコントロールさせてもらってたんだ。
悪魔からの攻撃も悪気も最小限に抑えられたと思うんだけど、かなりきついよね。」
そうか、ずっと俺たち自身だけで避けてたと思ってたけど、Aがコントロールしてたんだね。
悪魔との戦闘なんて経験のない俺たちが、すべての攻撃を避けられるはずがないんだ。
潤「A・・・あ、りあ…」
A「魔道刑務所に送ったよ。
当分は出て来られないから安心してね。」
絞り出すように声を出す潤に、Aが柔らかく微笑んだ。
翔「穂香ちゃん、探さないとね。」
A「お姉ちゃんは地下にいたよ。ラミが探してくれたの。」
そう言い終わると、目の前に女の子が現れた。
A「ありがとねラミ。
お姉ちゃん。」
穂香ちゃんは眠っている。
A「帰ろうか、みんな休まないと。
しばらくはラビの仕事も休めるようにしてもらったから。」
智「えっ？」
A「アゲハ、ちゃんとやってくれたよ。
よし行こう。私が全員で移動させるから。」
俺たちの前にしゃがんだAの手に全員が手を重ねる。
Aは穂香ちゃんをしっかり抱いていた。