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彼は誠実な人間だ。
それは同じ緑寮の後輩としてグレイも重々知っている。
だからAとエドワードの関係についてとやかく言うことは無かった、そしてこれからも無いであろう。
(早く話しかければ良いのに。)
グレイは横で小さな口で紅茶を飲むAとエドワードを交互に見てそう思っていた。
＊＊＊
ずっと迷っているエドワードにチェスロックが喝を入れる。
「チャンスを作ってやるよ、そこで必ずA嬢をダンスに誘え、いいな？」
戸惑うエドワードを無視し、ヴァイオリンを持って他の楽器を持っている生徒達へと声を掛ける。
軽やかなメロディーに会場全体が更に盛り上がった。
周りを見るとリジーはシエルと、レドモンド先輩はブルーアー先輩の妹と、ハーコートは逆にお姉さんとダンスを踊り始めた。
チラとAの方に目を向けるといつの間にか彼女もエドワードを見ていた。
普段のエドワードなら恥ずかしく目を逸らすが、チェスロックが作ってくれたこのチャンス、無駄には出来ない！と意気込んで大股でAの下へと足を運んだ。
矢張りいざ目の前に立つと上手く言葉が出ない、その様子にAはゆっくりと手を自身の目の前に運んだ。
その手をすかさず取るとAは顔を少しだけ赤らめ、グレイへと振り返った。
グレイはエドワードを一瞥し、短く「いいよ。」と言うと再びお肉を頬張る。
エドワードは自然に「ありがとうございます！」と口から出ていたことを知らず、彼に一礼するとギクシャクしながら中心までAをエスコートした。
「あまり上手に踊れないわ…」
自信なさげに言うAにエドワードは「俺もだ。」とそう言って優しく彼女の頬を撫でる。何時もはこんな大胆なこと出来るわけもないのに。
(実際は今日の為にリジーにダンスの練習を頼んでいた)
「足を踏んでしまうかも。」
冗談交じりに笑うAに吊られて笑みを浮かべる。
メロディーに合わせてステップを踏む、言っていた通り慣れていない為多少危ない場面もあったが、その度に顔を合わせて笑うことが出来た。
ダンスに夢中ですっかり周りが見えなくなっていた二人はふと我に返って周りを見ると最初の位置から随分と離れた所へ来てしまったようだ。
何より身体の弱いAに長い間踊らせてしまったことにエドワードは後悔する。
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Lolita(ロリィタ)(プロフ) - gn125さん» コメントありがとうございます。シエルの話は結構設定が濃いので作るか迷ったのですが、面白かったと言って貰えて嬉しいです！更新頑張りますね！ (2019年2月25日 7時) (
レス) id: b857b8dd65 (このIDを非表示/違反報告)
gn125 - シエルの話が面白かったし何より、書き方が好きです!更新待ってます! (2019年2月24日 22時) (レス) id: 1223e64b98 (このIDを非表示/違反報告)
Lolita(ロリィタ)(プロフ) - 栞羅さん» コメントありがとうございます。初のソーマ夢ですからそう言ってもらえて嬉しいです…！ネタが思い付き次第更新しますね！ (2019年1月18日 18時) (レス) id: dd507df12a (このIDを非表示/違反報告)
栞羅(プロフ) - ソーマのお話大好きです！更新頑張ってください！ (2019年1月17日 0時) (レス) id: 3e8d4c92cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Lolita(ロリィタ) | 作成日時：2019年1月4日 22時
