▼※一寸だけグレイ ページ4
今年のクリケット大会は青寮の優勝、碧の奇跡が再びおこり、幕を下ろした。
結果的に緑寮は負けてしまったのだが、全力を出し切ったこの大会に悔いはないようで流石、ロンドン屈指の名門校。皆、青寮に拍手を送っていた。
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ボートパレードが終わると、Aは兄であるチャールズ・グレイとその相方のチャールズ・フィップスと共に宴に参加していた。
ウェストン校のOBでもあり、女王陛下の秘書武官兼執事。姿、名前を知らぬ者など居ない。
他の人(食べ物は例外だが)には目もくれずにグレイは妹を連れてP4の下へと歩いた。
グリーンヒルは彼らに気づくとすぐさま立ち上がり「お久しぶりです！」と声を掛けた。
Aが軽くお辞儀をすると三人分の席を用意して座るように言った。
「改めてお久しぶりですグレイ先輩、ところで此方の女性は…？」
レドモンドが慎重に聞き出す、彼は見向きもせずに「妹だよ。」と一言述べて持ってきた料理に手をつける。
「こんばんは、A・グレイです。」
彼女は普段大人数と関わる機会などなく、まして男性の知り合いなどはフィップスやエドワードしかいなかったため、歳の近い男性達に囲まれて少し緊張した。
＊＊＊
先輩達に挨拶をするAは美しい、紅一点という言葉が当てはまる。
そんなAに見惚れていると隣のチェスロックがエドワードを肘でつついた。
「良いのか？話しかけなくて」
チェスロックに言われエドワードはハッとした。
しかし例の如くエドワードは彼女に話しかけることや気づいてもらうことすら出来ないまま。
グレイは何時も通り食べる意味での口を動かして普段のグレイのままだったのだが、彼の頭には一筋の不安。
妹のAのこと。
人見知りで外にもあまり出れなくその上身体も弱い。
そんな彼女をグレイは小さい頃から守ってきた。
それ故にこんな飢えた雄犬共が住む場所にAを連れて行きたくは無かった。
誘われたダンスを断る勇気も無いくせしてパーティに行きたいと強請る彼女に日々「駄目」という。
その時のAの表情なんて思い出したくもないほど悲しい顔を浮かべる。
然し、今回Aを守るのは自分やフィップスだけではなくもう一人いることを知っていたので、小言は言わずに連れてきたのだ。
現に彼はグレイとAから少し離れた場所でAを見守っている。
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Lolita(ロリィタ)(プロフ) - gn125さん» コメントありがとうございます。シエルの話は結構設定が濃いので作るか迷ったのですが、面白かったと言って貰えて嬉しいです！更新頑張りますね！ (2019年2月25日 7時) (
レス) id: b857b8dd65 (このIDを非表示/違反報告)
gn125 - シエルの話が面白かったし何より、書き方が好きです!更新待ってます! (2019年2月24日 22時) (レス) id: 1223e64b98 (このIDを非表示/違反報告)
Lolita(ロリィタ)(プロフ) - 栞羅さん» コメントありがとうございます。初のソーマ夢ですからそう言ってもらえて嬉しいです…！ネタが思い付き次第更新しますね！ (2019年1月18日 18時) (レス) id: dd507df12a (このIDを非表示/違反報告)
栞羅(プロフ) - ソーマのお話大好きです！更新頑張ってください！ (2019年1月17日 0時) (レス) id: 3e8d4c92cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Lolita(ロリィタ) | 作成日時：2019年1月4日 22時
