2 ページ2
きっとこれは報いだ。
「ごめんなさい」
「気にするな」
「でも……っ」
「この程度でやられる程やわじゃない」
「そうですけど……」
そう、任務は成功した。結果だけを見れば。だけど、状況は最悪だ。私以外の3人は重傷を負った。
「大丈夫ですよ」
「じゃあ、黙っててください」
怪我が一番大きいバーボンが動き始める。早くこの場所から去らないといけないのは分かってる。それでも、今動くのは危険だ。
「大丈夫だ。俺たちはウイスキートリオだぜ?」
「そうですよ、僕たちは大丈夫です。ジンに連絡はしましたか?」
「した!」
ついでに迎えも頼んでおいた。ウォッカかベルモットが迎えに来るだろう。早く、早く来て。
「……カミカゼ、顔色が酷い。無理をさせたか」
「あ、貴方たちがっ、早く治ればいいんです!」
気づけば目からぽたぽたと落ちる何か。視界が滲む。暖かい何かが頭に触れる。
「ごめんな」
「ちょっとライ、何泣かせてるんですか」
「俺じゃない」
泣いている? 泣いていない。私は、もう泣かないって決めたんだ。あの日から、絶対に。全てが終わったらって決めていたのに。目から零れる雫は、止まらない。止まってくれない。
「バーボン、ライ、スコッチ」
ごめんなさい
続く (更新停止中) お気に入り登録で更新通知を受け取ろう
←1
12人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Code | 作成日時:2018年12月7日 23時