コード・ブルー（ Ⅲ ） 9→10［前編］ (ページ40)

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冴島は藍沢に時計を見せる。

それは、だいぶ時間が経ってるということを示していた。

レスキュー隊員「エアジャッキはまだ来ないのか？」

レスキュー隊員「電源が落ちていて、エレベーターが使えません。
階段も狭くて、1時間ぐらいかかります」

1時間もは待ってられない...

切断しなくてはいけなくなるのか…

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そのころ…横峯たちは、

雪村「橈骨動脈の触れ弱いです
お願いします」

レスキュー隊員「はい」

そのとき、明かりが見えてきた。

横峯「佐藤さん見て、駅の明かりが見えてきました
もうすぐですよ」

佐藤「先生お願いがあるんだけど。

もし、俺助からなかったらこの肩につけてるやつ、うちの甥っ子に渡してやって」

横峯「えっ？」

佐藤「凄く欲しがってたから」

横峯「やめてください」

横峯にはもう自分は死ぬだろうと言ってるように聞こえた。

佐藤「先生...どんな形でもさ憧れから仕事を選ぶって俺正しいと思ってるよ...」

横峯「佐藤！！」

レスキュー隊員「佐藤しっかりしろ！」

雪村「血圧60です！」

横峯「挿管して開胸します！！」

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翔北にいる灰谷は異変に気が付き、
病名を伝えに初療室に居る橘先生の所に急いだ。

灰谷「橘先生、山田さんなんですけど...

あっ、すいません...」

橘「はいOK、どうした？」

灰谷「VTの原因は、横紋筋隔解による高ミオグロビン血症高カリウム血圧でした。

山田さんは事故現場で感電したんじゃないかと」

橘「電撃傷か、あり得るな」

灰谷「全身をチェックしたら腹部に小さな熱傷がありました」

橘「造影CTはやったのか？」

灰谷「やりました
腹壁と上行結腸に壊死が見られました」

橘「となると、すぐに手術しないとまずいな」

灰谷「オペ室確保してあります、30分後には入れます」

灰谷はある程度のやらなくてはいけないことは済ませていた。

橘「そちらの患者さんICUで様子見て。
あと、ご家族へ連絡頼む」

看護師「分かりました」

灰谷が持ち場に戻ろうとしたそのとき。

橘「おい、行くぞ」

灰谷「えっ？」

橘「お前もオペ室入れ。よく気付いたな」

橘は灰谷を褒めた。

灰谷「はい！」

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