コード・ブルー（ Ⅲ ） 9→10［前編］ (ページ16)

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優輔をヘリポートに運んで行く。

移植は翔北では行えない。
ドクターヘリを使い循環器センターへ向かうのだ。

優輔「お父さん待って」

橘「お願いします」

優輔「お父さん！」

橘は優輔の声を聞かず、ヘリに運ぶ。

三井もヘリに乗り込む。

優輔はなんでって顔で橘をみあげていた。

橘はヘッドセットを優輔に着け、こう言う。

橘「いいか、優輔。よ～く聞いてくれ。

お父さんな優輔があんな風に考えてるなんて想像もしなかったよ。気付いてやれなくてごめんな、

それと、嬉しかった。優輔がお父さんの事を大好きだって言ってくれて。でもな、お父さん嫌われったていいんだ。

優輔が移植を受けてくれるなら。

優輔が、お父さんの事を好きだって言ってくれたのと同じくらいお父さん...優輔の事が大好きなんだ

だから嫌われたっていい。
優輔が生きていてくれるんならそれでいいんだ。

お父さんは無理やり移植を受けさせる。

だから優輔が気に病む事はない。誰かの心臓を貰ったおかげで、生きてるとか自分を責める必要はない

お父さんが、優輔に生きていてほしいから...移植するんだ」

橘は自分の気持ちを全て優輔に伝えきると優輔は
涙を流した。

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『緋山、ありがとね。』

緋山「なにが？？」

『橘先生の背中押してくれて。』

緋山「いや、あたしは何もしてないよ。橘先生が決めたこと。」

すると…

井上「失礼します。」

『あ、井上先生。』

緋山「？」

『あぁ、循環器内科医で優輔くんの主治医の井上先生。』

緋山「あぁ。！」

井上「どうも。井上です。」

緋山「はじめまして。」

緋山も頭を下げた。

井上「あ、倉科これ頼むな。」

『あ、はい。わざわざすみません。』

とAに封筒を渡した井上。

井上「…ひょっとして君かな？
橘が言ってた、救命の若いやつに背中を押されたって。

『あ、ああ。そうです。私も今お礼を言ってたんですよ。彼女のおかげです』ﾆｺ

井上「緋山先生か…、」

緋山「はい」

井上「あいつ、感謝してたよ。
ああ...それと、俺も優輔くんは親友の息子だが、
同時に俺の大事な患者でもある、ありがとう」

緋山「いえ」

緋山は微笑んだ。