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「白石先生！」
「どうしたの？」
山車の下から発見された女性の治療を行っていると
慌てた様子の横峯先生がやってきた。
「あの、山車と家の間に…」
「ちゃんと言って」
「挟まってるんです！子供が…」
治療を開始する前にこの女性が口にした言葉。
もしかして…。
「お子さんがいらっしゃるんですか？
もし、そうなら私の手を握って下さい」
するとゆっくりではあるが、
女性が私の手を握り返す。
「その子はどこ？」
「家です、家の中…」
「今、誰が診てるの？」
「女性が…。白石先生呼んでって…」
その言葉に手を止める。
それってもしかして…。
「分かった。あなたはこの女性を診てて。
バイタルの変化に気をつけて。
中の状況を確認してまた指示出すから」
横峯先生からバッグを受け取り民家の方へ走る。
中へ入ると懐かしい声が聞こえた。
『大丈夫よ。もう少し待っててね』
「A！」
『恵、やっと来た。それって小児用バッグ？』
「え？小児用は緋山先生が持ってるけど…」
『じゃあ、美帆呼んで。
美帆が来たら恵はここの指揮をとって。
みんな、恵の言うことなら聞くから』
「でも…」
『スタッフリーダーでしょ？』
「…。分かった。緋山先生、そっちどう？」
「太った女性は下肢の開放骨折だけ。
もう1人は脱気したら落ち着いた」
「小児用バッグ持ってこっち来られる？
Aもいるから」
「A？OK、フェローに管理任せて
そっち行く」
『美帆、来れそうだね。
恵、挿管の準備したいから上がるね』
「分かった。気をつけて」
Aと場所を交替するために
すれ違った時に見つけた左肩からの出血。
「ちょっと、これどうしたの？」
『あぁ、山車が横転した時に男の子庇ったら
当たったみたい。
ちょっと開いてるみたいだけど大丈夫よ』
「見せて」
半ば強引にシャツを捲ると
結構深い裂傷ができている。
「帰ったら縫合しよう。今は保護だけしとくから」
『…、はるかに怒られるかな』
「多分ね」
ガーゼを貼り付けてAが上がったと同時に
緋山先生がやってきた。
「A！本物？」
『本物よ。ほら、恵行って』
「分かった。ごめん、指示出しに行ってくる」
「了解」
緋山先生に断りを入れてから私は外へ出た。
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まお(プロフ) - ゆうのんさん» コメントありがとうございます。続編にもぜひ、いらして下さい(^^) (2018年8月13日 22時) (
レス) id: a4581f7272 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうのん - 怒られるパターンだと思って爆笑したら違ってたぁー！おもしろかったです！続編も読みます！ (2018年8月13日 22時) (レス) id: 33a38ce979 (このIDを非表示/違反報告)
まお(プロフ) - 蜜柑さん» こちらにもコメント頂きありがとうございます(^^)両方頑張ります！ (2018年8月13日 15時) (レス) id: a4581f7272 (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑(プロフ) - 両方楽しみにしています。 (2018年8月13日 15時) (レス) id: 4da39f294a (このIDを非表示/違反報告)
まお(プロフ) - ゆうのんさん» 早速読んで頂いてありがとうございます(^^)新海先生はあんまり出ないかもですが、限りなくドラマには近づけようと思っています。また、いらして下さい。 (2018年8月13日 0時) (レス) id: a4581f7272 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まお | 作成日時：2018年8月12日 23時
