Sunflower 02 - 藍沢 ページ6
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どれぐらい時間が経っただろうか。
泣き止んだ凛が、藍沢の背中を叩く。
「藍沢、その……もう、大丈夫だから」
どこか恥ずかしげな声。
その声に、藍沢はくすぐったさを感じる。
離して、と凛は言うが、
より一層強く、彼女を抱きしめる。
「んっ」
苦しかったのか、凛が声をあげた。
藍沢は自身の心拍数が上がっているのを感じる。
恋だの愛だのというものは、
藍沢にとってはよく分からないものだった。
誰かを好きになど、なったことがなかった。
けれど今、
腕の中にいる凛を離したくないと思っていた。
救命にとって太陽のような彼女を
自分１人のものにできているような感覚。
それが藍沢の腕に力を込めさせていた。
「藍沢……、苦しいよ……っ」
「…………」
「……どうしたの、離して」
どうにか藍沢の腕から逃げ出そうとする凛。
もがく凛をより自分だけのものにしたくなり、
藍沢はそっと凛の首元へ唇を触れさせた。
「んっ！？」
身体を震わせる凛。
一度唇を離し、再度彼女の白い首筋へ唇を落とす。
「ん、え、ちょっと……っ」
やだ、と凛はもがぐが、藍沢はそれを無視し、
何度も唇を触れさせる。
「…や、……藍沢っ、」
凛の声に、ぞくぞくと鳥肌が立つ。
もっと強く触れたい。
そんな思いが藍沢の胸に溢れ、強く吸い付く。
「ん、……っ」
─────ガチャッ
「！」
薬品室の扉が開く音が響き、
藍沢は弾かれたように凛から離れる。
解放された凛は藍沢の顔を見ることなく、
扉の方へ逃げていく。
「うお！」
入ってきたのは藤川だったのか、
彼の驚くような声がする。
「なんだなんだ、どうしたんだあいつ───」
薬品室の奥に１人残されていた藍沢の方へ、
藤川の足音が近づいてくる。
「わあ！」
藍沢の姿を見つけ、藤川が再度驚きの声をあげた。
「藍沢？何してんの、こんなとこで」
「…いや、」
藍沢は藤川と視線を合わせようとはしなかった。
その藍沢の様子と、
走り去った凛の背中を思い出し、
藤川はにやにやと笑う。
「遂に手でも出しちゃったかー？」
「…………」
「…え、まじで？
いやあ、藍沢もちゃーんと男なんだな！」
「…お前は本当にうざいな……」
楽しそうな藤川の声が響く中、
藍沢は今後、凛にどんな顔をして会えばいいのか、
と頭を抱えそうになっていた。
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ri_n(プロフ) - ユーラさん» コメントありがとうございます(*^^*)リクエスト嬉しいです！検討します*(^o^)/* (2017年11月1日 12時) (
レス) id: a553a04bd8 (このIDを非表示/違反報告)
ユーラ - Secret loveがと手の好みです！ もしよかったらくっつくまでの続編が見たいです！ (2017年10月31日 12時) (レス) id: 86e1c6423c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ri_n | 作成日時：2017年9月25日 20時
