Last time . 02 ページ18
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「緋山凛です。
いつも姉がお世話になってます」
藍沢と共に席に着いた女性──緋山凛は
にこりと笑い、会釈をした。
「あんった、何しに来たのよ」
眉を寄せた緋山にそう言われ、
凛は首から下げていたカメラを持ち上げる。
「お姉ちゃんの職場を取材しようかと思って」
「はあ？」
「私の記事、結構人気あるんだよ」
凛はカメラを離し、鞄から雑誌を数冊取り出す。
付箋のついたページを開き、
テーブルの上へと並べた。
「これって、最近話題になってる医療現場の特集」
「あー、医者と患者、両方の視点が効いてるっていう」
「あ、ライターの名前……」
白石、藤川、冴島の言葉に凛は頷く。
「そう、それ書いてるの、私」
どの記事も、ライターの名前は“緋山凛”だった。
「へえ！緋山の妹すごいんだなあ！」
「まあね。
で、次の特集をこの病院にしたい」
「いいじゃんいいじゃん！なあ緋山！」
嬉々としながら藤川は隣の緋山を見る。
しかし緋山は藤川には答えず、凛と、
その向かい側で１人食事を続けていた藍沢を見た。
はあ、と緋山は息を吐き出す。
「凛、あんた藍沢が気に入っただけでしょ」
「えへ、ばれた？
でも特集にしたいのは本当だよ」
名前を上げられた藍沢が緋山に視線を向ける。
え、どういうこと？と、白石らも緋山を見た。
「生粋の面食いなのよ、凛は」
「誤解を招きそうな言い方やめてよ。
イケメン専門って言って」
「変わらないでしょうが」
姉妹のやりとりに、白石らは藍沢へと視線を向けた。
その先では、眉を寄せた藍沢が数回瞬きをしていた。
「それにしてもこの病院、顔面偏差値高い。
心のオアシスだわ」
「何言ってんの、気持ち悪い」
上から許可を得てきた、という凛は、
あちこちにカメラを向ける。
そんな彼女に、緋山はため息をついた。
「あ、そうだ、お姉ちゃん。今夜泊めてよ」
「は？無理よ。私今日当直だし」
「えぇ。じゃあ部屋貸して」
「それも無理。
今、白石の家に同居中だし、白石も当直」
「えー」
ぷぅ、と頬を膨らませた凛は
くるりとスタッフステーション内を見回す。
そしてにやりと笑った。
「じゃあ藍沢先生、泊めて」
一晩でいいから、と両手を合わせる凛に、
藍沢は眉間に深くシワを刻んだ。
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ri_n(プロフ) - ユーラさん» コメントありがとうございます(*^^*)リクエスト嬉しいです！検討します*(^o^)/* (2017年11月1日 12時) (
レス) id: a553a04bd8 (このIDを非表示/違反報告)
ユーラ - Secret loveがと手の好みです！ もしよかったらくっつくまでの続編が見たいです！ (2017年10月31日 12時) (レス) id: 86e1c6423c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ri_n | 作成日時：2017年9月25日 20時
