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「名取のご両親とかと交流あったりしない？」
えぇ！？
まさかの質問に度肝を抜かれながらも、首を横に振った。
「さすがにまだ付き合って二ヶ月も経ってないですし…」
なんて困惑気味に答えると、緋山先生は腰に手を当てて頭を下げた。
「そっかぁ。そうよねえ。当たり前だわ」
ご両親だなんて何かあったんだろうか、と思いながらも口には出せない。
とぼとぼ緋山先生と歩いていると、
「実は、名取のお父さんと私が出戻りする予定の周産期医療センターの先生が仲良くてさぁ……名取のお父さんに名取のこと頼まれちゃって手詰まりなのよね」
なるほど、それで緋山先生は周産期医療センターに中々戻れないわけか…
苦笑いしながら相槌を打つと、こちらをちらりと見る緋山先生。
「まぁ、でもそうだよねぇ。桜田だってまだフェローな訳だし、名取が桜田の指導医って立場なわけだし…」
「その緋山先生が悩んでること、名取先生知ってるんですか？」
なんて聞いてみると緋山先生が目を丸くして手を振った。
「そんなこと言えるわけないじゃん！名取のことだからまた変に考え込みそうだし」
ああ、なんかそのせいで颯馬くんもあんなイライラしてるんだろうな…とは思いつつも、緋山先生は緋山先生で颯馬くんのことを思ってやっていることだから何も言えない。
「それに、名取のせいで私が周産期医療センターに行けないなんて気づいたら？あいつのことだから？じゃあ僕が父親の病院戻ればいいんですよね、とか言いかねないじゃん！？」
た、確かに…
なんだかんだ緋山先生ってすっごい優しい人なんだよなあ…
頷きながら思った。
「なんか、ほんと今の緋山先生は手詰まり状態なんですね」
「ほんっと、どうするべきなんだか」
ため息をついて目を閉じる緋山先生。
どうにかしてあげたいけど…うーん…
悩んでいると、颯馬くんの姿が奥から見えた。
私と目が合い、その後に緋山先生の方を見て顔をしかめる。
「緋山先生、名取先生来ましたよ」
「え、まじ？」
緋山先生は慌てて顔を上げて何でもない顔をして行ってしまった。
そんな緋山先生をチラリと見た後にそのままこっちへやってくる颯馬くん。
「お、お疲れ様」
「…お疲れ」
うわあ、こっちも相当機嫌が悪いようですね…
緋山先生は私になぜか『何とかして』と言わんばかりにお願いポーズをしてきた。そしてそのままHCUへと逃げていく。
え、ええ…
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べーちゃん(プロフ) - この物語すごく好きです！！キャラクターもシチュエーションもとてもリアルです！あの二人がメインなのに、他の人もみんなちゃんと出てくるし、主人公とみんなとの関係もとても興味深いです。友達におすすめします！！(o^^o) (2018年9月17日 21時) (
レス) id: 0bf64f6267 (このIDを非表示/違反報告)
吹田(プロフ) - 来夢來都さん» 最初から読んで下さりありがとうございます！手術シーンは自分なりに調べてはいるんですが、かなり不安なのでそう言ってくださると嬉しいです(T_T)ツンデレ名取先生これからもたくさん出していきますね！頑張ります！ (2018年8月5日 0時) (レス) id: cc397255a5 (このIDを非表示/違反報告)
来夢來都 - 最初読んでからずっと好きです!!文系なのにあんなリアルな手術シーンが書けて羨ましいです…。名取先生のツンデレ？っぷりがすごい好きです。更新頑張って下さい。 (2018年8月4日 12時) (レス) id: 6d1fb143e7 (このIDを非表示/違反報告)
吹田(プロフ) - りりぃさん» わ！とっても嬉しいコメントありがとうございます！(^o^)頑張ります！ (2018年7月27日 10時) (レス) id: cc397255a5 (このIDを非表示/違反報告)
りりぃ(プロフ) - ものすごく“きゅん”が詰まってて大好きです！更新頑張ってください！ (2018年7月26日 6時) (レス) id: b0335d08b0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：吹田 | 作成日時：2018年7月19日 21時
