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side A
食堂でパスタを食べていると、灰谷先生がやってきた。
「灰谷先生」
手を振ると頭を下げてこっちへやって来た。
「今日はよく会いますね」
と言うと、灰谷先生は笑って「ほんとですね」と返す。
「大動脈炎症の患者さん、どうですか？」
「今のところは内科療法で経過を見ることになりました。灰谷先生の方は？」
「僕の方も自分なりに調べた結果で白石先生に相談したらそれでいいって言われました」
そっか。灰谷先生の安堵した顔に笑みがこぼれる。
「あー！ちょっと二人で仲良く何してるの？」
そんな他愛もない話もしていると、横峯先生の声が聞こえて来た。隣には颯馬くんもいる。
横峯先生は笑顔で灰谷先生の隣に座り、颯馬くんは黙って隣に座って来た。
「なんでもないよ。さっきたまたま資料室で仕事してただけ」
灰谷先生の言葉に、ちらりとこっちを見た颯馬くん。
「へえ、ほんっとお前ら”たまたま”仕事かぶる事多いよな」
颯馬くんの言葉に横峯先生が笑いを堪えたのがバレバレ。
「別にほんとにたまたまだよ？」
灰谷先生の何気ない言葉にうん、と頷いた。
「で、お前はなんでそんな顔してる訳？」
颯馬くんが私の方をくるりと向いた。
「近くで見ると尚更ひどいな…マスカラボロボロじゃん」
「え、嘘、取ったつもりだったんだけど」
颯馬くんの手のひらが私の顔に触れて、マスカラを取って行った。
「これで取ったつもりとかお前自分のこと見なすぎだろ。ばーか」
最後の最後にデコピンを若干仰け反る。普通に痛かったんですけど！
「…らぶらぶ」
横峯先生の言葉に私は急いで颯馬くんから顔を逸らした。
灰谷先生が、口パクで『もう大丈夫？』と聴いてくれた。
静かに頷くと、くしゃりと笑う灰谷先生。
「チッ」
え？
今なんか舌打ち…気のせい？
振り返って颯馬くんの方を見ようとした瞬間に、私と颯馬くんの携帯が鳴った。
颯馬くんの方はヘリ要請だろう。電話に答えながら走って行ってしまった。
「桜田です」
『あ、もしもし桜田先生？悪いんだけど、桜田先生もタッチアンドゴーで現場向かってくれる？』
え、私までヘリ？何があったんだろ
「大丈夫ですが何があったんですか？」
『伊予ヶ岳で事故のヘリ要請と、自動車事故のヘリ要請が出たから、桜田先生に山の方を任せたいの。自動車事故の方は何台か巻き込んでて大変なことになってるらしくて』
「了解しました、向かいます」
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べーちゃん(プロフ) - この物語すごく好きです！！キャラクターもシチュエーションもとてもリアルです！あの二人がメインなのに、他の人もみんなちゃんと出てくるし、主人公とみんなとの関係もとても興味深いです。友達におすすめします！！(o^^o) (2018年9月17日 21時) (
レス) id: 0bf64f6267 (このIDを非表示/違反報告)
吹田(プロフ) - 来夢來都さん» 最初から読んで下さりありがとうございます！手術シーンは自分なりに調べてはいるんですが、かなり不安なのでそう言ってくださると嬉しいです(T_T)ツンデレ名取先生これからもたくさん出していきますね！頑張ります！ (2018年8月5日 0時) (レス) id: cc397255a5 (このIDを非表示/違反報告)
来夢來都 - 最初読んでからずっと好きです!!文系なのにあんなリアルな手術シーンが書けて羨ましいです…。名取先生のツンデレ？っぷりがすごい好きです。更新頑張って下さい。 (2018年8月4日 12時) (レス) id: 6d1fb143e7 (このIDを非表示/違反報告)
吹田(プロフ) - りりぃさん» わ！とっても嬉しいコメントありがとうございます！(^o^)頑張ります！ (2018年7月27日 10時) (レス) id: cc397255a5 (このIDを非表示/違反報告)
りりぃ(プロフ) - ものすごく“きゅん”が詰まってて大好きです！更新頑張ってください！ (2018年7月26日 6時) (レス) id: b0335d08b0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：吹田 | 作成日時：2018年7月19日 21時
