赫喰種【黒執事】【東京喰種】 (ページ4)

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その喰種、策士ページ4

「お早うございます。お嬢様」

不思議な位によく眠れたせいでセバスチャンの、声のみで起きれることが出来た。毎朝使用人を悩ましていた私が。

「あ、おはようセバスチャン･･･」

「お紅茶はお召しになられますか？」

「クセのないものなら頂きたいわ。まだ日本茶の舌なの。そういえば、ここの使用人は貴方と他の3人だけなの？」

「ええ。坊ちゃんはあまり人数を増やしがらないので。」

朝になっても生気のないセバスチャンは目を伏せたまま紅茶を淹れ、私に差し出した。
確かに、この大きさの屋敷をこの人数で回すには目をつぶって紅茶を淹れるくらい出来ないといけないのかもしれないが。

「本日の早朝のお茶はダージリンを」

「へぇ･･･ほうじ茶みたいね･･･」

「ほうじ茶、ですか。私は飲んだことが無いので分かりかねますがお気に召されたのであれば光栄です。
さて、お嬢様。少しばかり重めの朝食をご用意しておりますのでこちらへ」

１階に降り、伯爵のいる部屋へ通される。
席に着いていた伯爵に挨拶をし、引かれた椅子に座った。

「ふふ、昨日はごめんなさいね。お部屋を頂いて直ぐに寝てしまったみたい」

「ええ。徒歩で街まで来られたのでしょう？お疲れになるのは当たり前です」

「なんだ。山から降りてきたところ見てたの」

嘘だ！私が馬車の音を聞いたのは山を出て数分後。あんなに遠くから見える筈が無い。･･･セバスチャンお前は一体･･･
･･･命の恩人に疑念を抱く自分に呆た。

でも仕方ないのだ。私は喰種。平穏なお貴族様とは違うから。